2021年のD.I.D全日本モトクロス選手権シリーズは、第2戦中国大会が新型コロナウイルス感染拡大の影響で延期。第3戦関東大会埼玉トヨペットCUPが今季2戦目となり、5月15日(土)に各クラスの予選などが実施されました。会場は埼玉県のウエストポイント オフロードヴィレッジ。天候は曇りで、路面はドライコンディションでした。コースは、随所に手が加えられてジャンプが増え、スーパークロス色が強くなっています。
IA-1
23台が10分+1周のレースに出走しました。ホールショットはホンダに乗る山本鯨(#1)。同じくホンダの道脇右京(#14)、カワサキを駆る安原志(#19)らが続きました。ファクトリー勢は、ヤマハの渡辺祐介(#2)がスタート直後の転倒で出遅れ、富田俊樹(#2)も3周目に転倒してほぼ最後尾まで後退。3ヒート制だった開幕戦で2勝を挙げたカワサキの能塚智寛(#5)も、1周目7番手と出遅れました。レース前半、山本は着実にリードを広げて独走。道脇は2番手をキープしていましたが、4周目には追い上げてきた能塚がその背後に迫りました。
そしてレースが後半に入った5周目に、能塚が道脇をパス。その後は能塚がややリードを広げました。レース後半、道脇を先頭とした3番手集団は混戦となり、ここで安原は後退。ホンダに乗る小島庸平(#6)が代わって4番手に立つと、最終ラップに道脇を逆転しました。さらに、スズキのマシンを操る星野裕(#12)も小島に続き、道脇をパス。そして山本がトップ、能塚が2位、小島が3位、星野が4位、道脇が5位でゴールしました。6位以下は星野優位(#8)、大塚豪太(#7)、安原、横澤拓夢(#10)、渡辺までがトップ10となっています。
IA-2
37台が2組に分かれて10分+1周の予選レースに臨みました。A組は、中島漱也(#10)がホールショット。内田篤基(#4)、鴨田翔(#17)、池田凌(#9)らがこれを追うと、まずは内田が中島をパス。1周目から、内田と中島が後続を引き離しはじめました。中島は内田のマークを続けましたが、4周目から内田がペースを上げ、これで両者の間隔がじわじわと拡大。そのまま逃げ切った内田がトップ、中島が2位でした。2周目以降、鴨田と池田と小川幸平(#11)が3番手争いを展開し、レース中盤にこれを制した小川が3位。鴨田は僅差で小川を追い続けるも4位、池田も鴨田と約1秒差を保つも逆転できずに5位でした。
B組は、大城魁之輔(#2)がホールショット。これを岸桐我(#8)と佐々木麗(#14)が追いましたが、佐々木は2周目に後退しました。オープニングラップから、大城は後続を圧倒するラップタイムを刻み続け、2番手の岸に対して最大で1周約3秒もリードを拡大。そのまま独走で逃げ切り、予選B組を制しました。単独走行となった岸は2位でフィニッシュ。ケガで開幕戦を欠場した西條悠人(#5)が、1周目6番手から追い上げて3位に入りました。神田橋瞭(#21)が4位、柳瀬大河(#34)が5位。この結果、決勝進出トップ10は内田、大城、中島、岸、小川、西條、鴨田、神田橋、池田、柳瀬の順となりました。
レディス
31台が2組にわかれて、3周の予選レースに臨みました。A組は、久保まな(#3)が好スタート。これを開幕勝者の川井麻央(#1)と同3位だった本田七海(#2)が追い、まずは川井が先頭に立ちました。さらに本田も久保をパス。2周目には3台の間隔が開きましたが、3周目に本田が川井に近づきました。しかし最後まで川井が順位を守り、本田が2位、久保が3位でした。
B組は、開幕戦2位の小野彩葉(#4)がホールショット。スタート直後は4番手だった楠本菜月(#5)が追い上げ、2周目には小野の背後に迫りました。そして最終ラップの3周目、タイトターンで小野が転倒。これで楠本がトップ、小野が2位、1周目から順位を守った木村綾希(#8)が3位となりました。決勝進出トップ6は川井、楠本、本田、小野、久保、木村の順です。