全日本モトクロス第3戦プレビュー

全7戦がスケジューリングされている2025年のD.I.D 全日本モトクロス選手権シリーズは、早くも今季3戦目。「21Groupカップ オフロードヴィレッジ大会」が、5月17日(土)~18日(日)に埼玉県川越市で開催されます。
首都圏からもっとも近く、毎回大勢の観客を集める“オフビ”の全日本モトクロス。ぜひ現地で一緒に盛り上がりましょう!
~ 多彩なジャンプが最大の見どころ ~

今シーズンは全クラスともに7戦(大会)で競われるD.I.D全日本モトクロス選手権。その第3戦21Groupカップ オフロードヴィレッジ大会は、5月17日(土)~18日(日)に開催されます。
舞台となるウエストポイント オフロードヴィレッジは、荒川と入間川に挟まれた河川敷にあり、埼玉県川越市の中心部から約8km、上尾市中心部から約6kmと、市街地からかなり近い場所にあります。
コースは、河川敷ならではのフラットな土地にジャンプとタイトターンを多く配した、いわゆる「スーパークロス風」のレイアウトが特徴。
全体としてはコース幅が狭く、パッシングポイントが少ないことから、スタートの重要性を口にするライダーがとくに多いコースのひとつでもあります。
日本トップクラスのライダーたちが大小さまざまなジャンプを華麗にクリアする姿を、コースサイドのあちこちで観戦できる、ややコンパクトなモトクロスコース。にぎやかな会場の雰囲気とともに、ぜひ生でお楽しみください!
~ 実質的にはワンデースケジュールで開催 ~

この第3戦は、2025年5月17日(土)~18日(日)の2日間にわたり開催されますが、全日本最高峰のIA1クラス、さらにIA2クラスとレディースクラスは、公式練習を兼ねたタイムアタック予選および決勝レースをすべて日曜日に実施する、ワンデースケジュールが導入されています。
さらに、未来のIAライダーを目指すIBオープンクラスも、予選は土曜日ながら、決勝は2ヒートとも日曜日。つまり土曜日は、承認レースやイベントレースがメインで、応援したい特定のライダーが参戦している場合などを除けば、レース観戦という意味での魅力は少なめです。

ただし、IA1クラスとIA2クラスとレディースクラスは、土曜日午後に自由参加のフリープラクティスを実施。
ほとんどの選手が走行することが予想されるため、全日本トップライダーたちの走りを土曜日にも少し見ることができます。
また、土曜日のお昼ごろまでは時間に余裕のあるライダーが多いはずなので、サインをもらったりプレゼントをあげたりするなら、レーススケジュールが目いっぱい詰め込まれた日曜日よりも、土曜日のほうがオススメです!
~ IA1はこのライダーに注目! ~

4スト450ccマシンでの参戦が主流となっている全日本最高峰のIA1クラスは、日曜日にタイムアタック予選と15分+1周の決勝を3ヒート実施します。
今季ここまで全勝を挙げているのは、ヤマハファクトリーチームに所属するオーストラリア出身のジェイ・ウィルソン選手(#1)。
2022年にIA2クラス、2023~2024年にIA1クラスのチャンピオンとなった、日本を愛するナイスガイな“ジェイさん”は、今大会も優勝候補の筆頭。スーパークロスも得意で、コースとの相性も悪くありません。

ただし、日本人選手も黙って見ているわけではありません。とくに、全日本と並行してウィルソン選手の故郷であるオーストラリアあるいはニュージーランドでもレース活動を続けているホンダサポートの横山遥希選手(#2)は、第2戦のヒート1で残り3周というところまでトップをキープ。
最後は接触転倒により勝ち星を逃したものの、昨年に続いてドライコンディションでも十分に勝利の可能性があることを証明しました。
また、同じくホンダがサポートする大倉由揮選手(#4)は、第2戦で両ヒートとも3位を獲得。表彰台を逃した開幕戦と比べて調子は上向きで、今大会ではさらなる好成績に期待が持てます。
今季はファクトリーに次ぐヤマハセカンドチームに所属する大城魁之輔選手(#8)は、ここまで2戦4ヒートでの表彰台登壇こそないものの、4~5位で成績を安定させており、間違いなく速さは健在。
カワサキのマシンを駆る内田篤基選手(#10)は、開幕戦で2位と3位を獲得し、第2戦ヒート1でも表彰台圏内でのレースをしており、こちらも上位入賞の有力候補です。
カワサキファクトリーライダーの能塚智寛選手(#5)は、このオフロードヴィレッジでのケガが相次いでおり、かなりゲンが悪いコースではありますが、表彰台登壇によるランキング6番手からの巻き返しに期待したいところです。
この能塚選手と同点のランキング7番手にいるのは、こちらもカワサキのマシンを駆るIA1ルーキーの西條悠人選手(#37)。
さらに、ホンダ勢の大塚豪太選手(#6)と小方誠選手(#9)、かつてのスピードが戻りつつあるヤマハセカンドチームの渡辺祐介選手(#15)までが、ランキングトップ10に名を連ねます。
~ IA2はこのライダーに注目! ~

主に4スト250ccマシンが参戦するIA2は、フル参戦するライダーのほとんどが若手と中堅。ここまで2戦4ヒートを終え、今季はヤマハセカンドチームから参戦する昨年度チャンピオンの中島漱也選手(#1)が、ランキングトップに立っています。
開幕戦でこの中島選手に次ぐ成績を残したのは、昨年の終盤まで中島選手とチャンピオン争いを繰り広げたホンダを駆る横澤拓夢選手(#2)。
しかし横澤選手は第2戦で低迷し、代わりに中島選手と同じくヤマハセカンドチームから参戦する田中淳也選手(#4)が、第2戦で両ヒートとも2位を獲得し、ポイントランキングでも2番手に浮上してきました。

カワサキを駆る鴨田翔選手(#6)、ホンダに乗る吉田琉雲選手(#14)も好調。とくに吉田選手は、第2戦ヒート2でIAクラス2年目にして3位初表彰台に登壇しており、さらなる飛躍に期待が集まります。
横澤選手はランキング5番手ですが、今季のポイントスケールはリタイアしなければ差があまり広がらないため、トップの中島選手とはまだ21点差。
ランキング6番手にはカワサキを駆る佐々木麗選手(#9)がつけており、まずはこのあたりまでが優勝あるいは表彰台の候補となりそうです。
なおIA2クラスは、日曜日にタイムアタック予選とラストチャンス予選レース、15分+1周の決勝が3ヒート実施されます。
~ レディースはこのライダーに注目! ~

ホンダの4スト150ccとそれ以外の2スト85ccマシンが混走するレディースクラス。開幕戦と第2戦の決勝トップ3は同じメンバーで、ホンダ4ストを駆る女王・川井麻央選手(#1)が優勝、同じくホンダ4ストの箕浦未夢選手(#6)が2位、ヤマハ2ストの穗苅愛香選手(#8)が3位でした。
この3名に、第2戦ではスタート直後にトップを走りながらも転倒に泣いたホンダ4ストの楠本菜月選手(#4)を加えた4名が、今大会の表彰台候補でしょう。
今大会のレディースクラスは、日曜日にタイムアタック方式の予選および15分+1周の決勝が実施されます。
事前のエントリーは27台と多めですが、予選には「上位3名の平均タイムの130%以内」というレギュレーションもあり、これを何名がクリアできるかにも注目です。
~ コースは公共交通機関の利用でもアクセス良好 ~

ウエストポイント オフロードヴィレッジは、埼玉県道51号のすぐ脇(高架の下側)にあり、この県道上には川越駅と上尾駅を結ぶ東武バスの「入間大橋」バス停が設けられています。1時間1本程度と便数は少ないですが、バス停はまさにコースの入り口付近。
公共交通機関でアクセスするのがとても簡単なのが、オフロードヴィレッジの大きな魅力です。
観戦仲間と割り勘するなら、川越や上尾の駅からタクシーも利用しやすい距離。
もちろん会場には駐車場も用意され、マイカーやマイバイクでの来場も可能です。ぜひ会場で、迫力いっぱいのレースをお楽しみください!
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