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全日本モトクロス第4戦プレビュー

年間7戦で競われる、2025年のD.I.D 全日本モトクロス選手権シリーズ。6月中旬~9月中旬までの3ヵ月間は、非常に長いサマーインターバルとなるため、ちょうどシーズン真ん中となる6月14日(土)~15日(日)の第4戦中国大会(広島県・世羅グリーンパーク弘楽園)は、シーズン前半を締めくくり後半戦への流れを掴むためにも、重要な1戦に!

~ 2年ぶりに全日本を開催するハイスピードコース ~

今シーズンは全クラスともに7戦(大会)で競われるD.I.D全日本モトクロス選手権。その第4戦中国大会は、6月14日(土)~15日(日)に広島県で開催されます。
舞台となる世羅グリーンパーク弘楽園は、広島県南東部の山中に位置。昨年は、シーズンオフに予定されていた大会が急遽中止となったため、今回が2年ぶりの全日本開催となります。

しかしかつては全日本を毎年開催してきたコースのひとつで、1996年最終戦にゲスト参戦したAMAモトクロス125ccチャンピオンのスティーブ・ラムソン選手が攻略したことから名づけられた「ラムソンジャンプ」が最大の名物。
アップ&ダウンのある丘陵地にレイアウトされた、カタい路面をベースとするダイナミックなハイスピードコースです。

ラムソンジャンプのすぐ左側は観戦OKな外周路ですが、それ以外にもコースの広い範囲を見下ろすように観戦できるポイントがいくつかあります。迫力あるハイスピードバトルを、ぜひ現地でお楽しみください!

~ 慣れ親しんだ通常レースフォーマットとほぼ同じ ~

この第4戦中国大会は、2025年6月14日(土)に各クラスの予選およびIBオープンクラスの決勝ヒート1と併催される2スト125の決勝、6月15日(日)に各クラスの決勝レースが実施されます。
決勝のレース時間とレース数は、IA1クラスとIA2クラスが30分+1周の2ヒート制、レディースクラスが15分+1周の1レース、IBオープンクラスが20分+1周の2ヒート制で、これは3ヒート制が導入される以前のフォーマットと同じ。
往年の全日本モトクロスファンには馴染みやすい設定です。

ただし日曜日の決勝レースは、IBオープンクラスのヒート2からではなく、IA2クラスのヒート1からスタート。
レディースクラスの決勝は昼休み前に実施され、午後はIBオープンヒート2からレースが再開されるなど、一般的なフォーマットとは少し異なる部分もあります。
昼休みを長めに確保しやすく、ゆったり観戦するのに向いているスケジュールになっていますよ!

~ IA1はこのライダーに注目! ~

4スト450ccマシンでの参戦が主流となっている全日本最高峰のIA1クラスは、土曜日に公式練習および10分+1周の予選レース、日曜日に公式練習と30分+1周の決勝2ヒートが実施されます。
第3戦終了時点でランキングトップに立っているのは、ヤマハファクトリーチームに所属するオーストラリア出身のジェイ・ウィルソン選手(#1)。
前戦の決勝ヒート2では序盤の転倒が響いて5位に終わり、今シーズン初めて勝利を逃したものの、2022年にIA2クラス、2023~2024年にIA1クラスのチャンピオンとなったウィルソン選手の圧倒的な速さは、今シーズンも健在です。

前戦で、今季初となるウィルソン選手以外のウィナーとなったのが、ウィルソン選手の故郷であるオーストラリアでもレース活動を続けている、ホンダサポートの横山遥希選手(#2)。
序盤の3戦では、ウィルソン選手と競り合うレースを多く演じており、真っ向勝負での勝利獲得にも期待が集まります。

ランキング3番手につけているのは、同じくホンダがサポートする大倉由揮選手(#4)。
前戦ヒート1では、1周目にクラッシュして9位に終わったものの、ヒート2では2位、ヒート3では3位に入るなど、表彰台を逃した開幕戦と比べて調子は上向いています。

カワサキのマシンを駆る内田篤基選手(#10)は、開幕戦で2位と3位を獲得。第2戦では苦戦したものの、第3戦ヒート1では再び3位表彰台に立ち、ランキング4番手につけています。

ファクトリーに次ぐヤマハセカンドチームに所属する大城魁之輔選手(#8)、カワサキファクトリーライダーの能塚智寛選手(#5)までがランキングトップ6で、まずは上位入賞候補となりそうです。

~ IA2はこのライダーに注目! ~

主に4スト250ccマシンが参戦するIA2は、フル参戦するライダーのほとんどが若手と中堅。ここまで3戦7ヒートを終え、今季はヤマハセカンドチームから参戦する昨年度チャンピオンの中島漱也選手(#1)が、ランキングトップに立っています。

ランキング2番手は、同じくヤマハセカンドチームから参戦する田中淳也選手(#4)。前戦の決勝ヒート2でIA初優勝を挙げ、チームメイトとのライバル対決はさらに盛り上がってきました。

ただし今大会には、今季開幕戦で両ヒート優勝を達成したガスガスを駆るブライアン・シュー選手(#53)がエントリーしており、実力的にはこちらが上。
シュー選手に対して、世羅グリーンパーク弘楽園でのレース経験がある中島選手と田中選手のヤマハ勢がどう立ち向かうかに注目が集まります。

なお、第3戦終了時点でのランキング3番手にはカワサキを駆る鴨田翔選手(#6)、4番手には昨年の終盤まで中島選手とチャンピオン争いを繰り広げたホンダを駆る横澤拓夢選手(#2)、5番手には2年前にこのコースでIA初優勝を挙げたカワサキに乗る池田凌選手(#13)、6番手にはIA昇格2年目でホンダに乗る吉田琉雲選手(#14)がつけています。

また今大会には、かつてこのクラスでチャンピオンに輝いた45歳の大ベテラン、カワサキを駆る勝谷武史選手(#55)がスポット参戦します。

IA2クラスも、IA1クラスと同じく土曜日に公式練習および10分+1周の予選レース、日曜日に公式練習と30分+1周の決勝2ヒートを実施。エントリーは42台で予選落ちも発生するため、予選の段階から熱いバトルが繰り広げられます!

~ レディースはこのライダーに注目! ~

ホンダの4スト150ccとそれ以外の2スト85ccマシンが混走するレディースクラス。今季はここまで、ホンダ4ストを駆る女王・川井麻央選手(#1)が全勝しており、今大会でも優勝候補の筆頭です。
開幕戦と第2戦では、ホンダ4ストの箕浦未夢選手(#6)が2位、ヤマハ2ストの穗苅愛香選手(#8)が3位でしたが、第3戦では両者が接触転倒により遅れ、KTMを駆る大久保梨子選手(#12)が2位、カワサキに乗る松木紗子選手(#10)が3位でした。
ここに挙げた5名に、ランキング5番手となっているホンダ4ストの楠本菜月選手(#4)を加えた6名が、上位入賞候補となります。

今大会のレディースクラスは、土曜日に公式練習と3周の予選レース、日曜日に公式練習と15分+1周の決勝を実施。走行の回数が多いため、レディースクラスのファンにとっても楽しめる大会となっていますよ!

~ クルマやバイクでのアクセスがオススメ ~

今大会の会場となる世羅グリーンパーク弘楽園は、広島県南東部に位置する世羅町の山中にあります。
瀬戸内海沿いの人気観光地である尾道から、直線距離で北西方向へ約30km、実際に道路を走ると市街から約45kmです。コースまで公共交通機関でアクセスするのはあまり現実的ではなく、クルマやバイクで来場するのがオススメ。
遠方からなら、飛行機+レンタカーで広島空港から約30km、新幹線利用なら福山駅がもっとも便利で、こちらから約55kmのドライブとなります。

近年は、南側は山陽自動車道、北側は中国自動車道と接続する尾道自動車道が整備されたことで、世羅の町はずれにある世羅ICまではアクセスしやすくなりました。
ICからコースまでは約15km。緩やかな郊外ルートを走ります。駐車料金は、クルマの場合は2日間通しで1000円、バイクは無料です!

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