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全日本モトクロス第5戦予選レポート

全7戦で競われる2025年の全日本モトクロス選手権は、約3ヵ月間という長いサマーインターバルが終わり、シーズン後半戦に突入。
第5戦近畿大会が奈良県の名阪スポーツランドで開催され、9月20日(土)には全日本格式クラスの予選が実施された。
午前中は晴れと曇り、午後は晴れと曇りと雨がコロコロ変わる天候。とはいえ雨は短時間の散水程度にとどまり、サンド質の路面は大きな影響を受けなかった。

【IA-1】

予選は10分+1周のレース形式。エントリーはフルグリッドを超える31台だったが、出走台数が減ったことから1組のみに変更され、翌日に15分+1周の3ヒート制で実施される決勝のスターティンググリッド選択順位を決めた。
なお、前戦終了時点でランキング2番手だったホンダの横山遥希(#2)は、練習中のケガによりシリーズを離脱することになった。

レースは、スタート直後から波乱続き。まずは、カワサキファクトリーチームの能塚智寛(#5)とカワサキを駆る安原志(#7)が、接触により激しくクラッシュ。
ともに再スタートしたものの、能塚はリタイアに終わった。その先では、比較的好位置にいたヤマハを駆る浅井亮太(#38)が転倒。
さらに、ステップアップジャンプで他車に接触されたカワサキに乗る西條悠人(#37)も激しく転び、大きく遅れた。一方、好スタートを決めたのはヤマハファクトリーチームから参戦するポイントリーダーのジェイ・ウィルソン(#1)。


これをまずはホンダを駆る大塚豪太(#6)が追ったが、すぐにヤマハヤマハセカンドチームから参戦する大城魁之輔(#8)と、ホンダサポートの大倉由揮(#4)が先行した。

2周目以降、ウィルソンと大城と大倉のトップ3は、4番手以下を大きく離しつつ、前後3~4秒間隔のかなり縦に長いトップグループを形成。
レース後半のウィルソンは、ペースをコントロールしながら周回を重ね、後続と4秒前後のギャップを維持したまま、予選トップチェッカーを受けた。


終盤、大城と大倉の距離が詰まるも、大城が予選2位、大倉が3位。トップ3から遅れた4番手争いでは、カワサキを駆る内田篤基(#10)が3周目に大塚をパスし、数秒差で追いすがる大塚から順位を守った内田が予選4位、大塚が同5位、これに3秒ほど届かなかったヤマハセカンドチームの渡辺祐介(#15)が予選6位となった。
安原は8位、浅井は9位まで順位を挽回。クラッシュからの復帰に時間を要した西條は20位に沈んだ。

【IA-2】

IA2クラスは、39台が2組にわかれて公式練習を兼ねた20分間のタイムアタック予選に臨み、その各組上位13台計26台が決勝に直接進出。残された13台が10分+1周のラストチャンスレースを走り、そのトップ4が予選27~30位として決勝に進むことになった。
タイムアタックは、A組とB組のトップタイムを比較し、速かった組のトップが予選総合1位、遅かった組のトップが予選総合2位、速かった組の2番手が予選総合3位……と交互に抽出される。

A組のタイムアタックでは、予選時間中盤に柳瀬大河(#5)が1分28秒160をマーク。
柳瀬のタイムは、最終的にこの組の2番手となったランキングトップの中島漱也(#1)より、1.863秒も速かった。しかも柳瀬は、その前に1分29秒台前半のラップタイムでも周回しており、ライバルたちを圧倒した。
一方、中島は1分30秒フラットを2周、30秒1台を2周記録。安定した速さを見せつけている。
A組3番手は住友睦巳(#19)、同4番手は渡辺陵(#10)、同5番手は池田凌(#13)で、住友までが1分30秒台、池田までが1分31台だった。

B組のタイムアタックは、地元・奈良出身で所属チームの本拠地も近い吉田琉雲(#14)が、1分30秒984でトップ。
前戦に続いて今季3度目の全日本スポット参戦となったブライアン・シュー(#53)が、走りは様子見の雰囲気ながら1分31秒328で2番手、横澤拓夢(#2)が1分31秒848で3番手、田中淳也(#4)が横澤と僅差の1分31秒875で4番手となった。
この結果、予選総合トップは柳瀬、2位は吉田、3位が中島、4位がシューとなった。

なお、ラストチャンスレースでは上原巧(#32)がトップチェッカーを受けている。

【レディース】

フルグリッドには満たなかったが、予選出走台数は25台と盛況。予選は短いレース形式により、15分+1周の1レースのみ実施される決勝のスターティンググリッド選択順位を決めた。
ここまでシーズン全勝中の川井麻央(#1)と現在ランキング2番手の箕浦未夢(#6)がホールショットを争い、川井が先行。これに箕浦、松木紗子(#10)、開幕前のケガから今大会で復帰した川上真花(#3)、穗苅愛香(#8)、楠本菜月(#4)が続いた。

1周目、箕浦はミスにより17番手まで後退。これでリードを広げた川井は、2周目以降もトップを快走した。
3周目、2番手争いの集団を形成していた松木と川上と楠本のうち、コーナー立ち上がりで川上と楠本が接触転倒。川上は比較的早くレースに復帰できたが、楠本は再スタートに時間を要した。
レースは3周の予定だったが、4周終了時点でチェッカー。ただし正式結果は3周目のゴール順となり、川井が予選トップ、松木が2位、穗苅が3位、大久保梨子(#12)が4位、赤松樹愛(#7)が5位、川上が6位だった。
楠本は予選11位、箕浦は12位から決勝に臨む。