2025全日本モトクロス選手権 第2戦予選レポート

4月に開幕したばかりの全日本モトクロス選手権は、それから2週間後に早くも第2戦SUGO大会を迎え、2025年4月26日(土)には各クラスの予選などが実施された。
今大会の舞台となる宮城県・スポーツランドSUGOは、ヤマハ資本の複合モータースポーツ施設。そのモトクロスコースは、これまでのレイアウトをほぼ踏襲しつつ、今大会に向けて複数のセクションに仕様変更が施された。
天候は晴れ時々曇りで、最高気温は17℃ながら、とくに午後は風が強めで肌寒い陽気。粘土質の路面はドライコンディションだった。
【IA-1】

予選レースは10分+1周の設定。決勝フルグリッドに満たない26台が出走して、30分+1周の2ヒートで翌日に実施される決勝のスターティンググリッド選択順位を決めた。
レースは、ヤマハセカンドチームから参戦する大城魁之輔(#8)が好スタート。これをホンダサポートの大倉由揮(#4)や横山遥希(#2)、ヤマハファクトリーチームのジェイ・ウィルソン(#1)、カワサキを駆る内田篤基(#10)らが追う展開となった。

上位勢は1周目から積極的に順位を入れ替え、ウィルソン、大城、横山、大倉、内田、ホンダに乗る小方誠(#9)、IA1ルーキーとなるカワサキライダーの西條悠人(#37)までがトップ7で、オープニングラップを追加。
2周目以降、ウィルソンがじわじわとリードを拡大して独走する一方、2番手争いは大城と大倉と横山の接戦となり、これを数秒差で内田が追った。
5周目、三つ巴の戦いから大倉が転倒により脱落。大倉は4番手で復帰し、これを内田が僅差で追った。

ところがその内田も、6周目に転倒。こちらは9番手でレースに復帰することになった。大倉の脱落後も大城と横山の2番手争いは続き、ラスト2周となった6周目に横山が先行。
追いすがる大城を、横山が最後まで抑え切った。そして予選レースはウィルソンがトップ、横山が2位、大城が3位でチェッカー。
4位以下は大倉、西條、ホンダに乗る大塚豪太(#6)、ヤマハセカンドチームの渡辺祐介(#15)、カワサキを駆る安原志(#7)、内田、小方までがトップ10となった。
【IA-2】

IA2クラスの予選は、39台が2組にわかれて10分+1周のレースを戦い、この各組上位15名が決勝に進出する方式とされた。そのA組は、阿部晴基(#31)がホールショット。
これを河西琉(#29)や池田凌(#13)が追ったが、両者ともすぐ後退し、代わって田中淳也(#4)と中島漱也(#1)が阿部を僅差でマークし、4番手には渡辺陵(#10)が浮上した。

2周目には田中が先頭に立ち、続いて中島も阿部をパス。3番手に後退した阿部はトップ2から遅れ、3周目には渡辺や小笠原大貴(#17)が先行した。
3周目以降、田中と中島は後続を引き離し、マッチレースを展開。中島が約1秒差で追い続けるも田中が完全には寄せつけず、田中が組別トップ、中島が2位、渡辺が3位、ラスト2周となった6周目に小笠原を抜いた佐々木麗(#9)が4位、小笠原が5位でゴールした。

B組は、スタート直後に佐野雄太(#11)が先頭に立ったが、同じく好スタートを決めた横澤拓夢(#2)がトップに浮上。さらに道脇右京(#47)が2番手に浮上した。
オープニングラップは横澤、道脇、佐野、吉田琉雲(#14)、鴨田翔(#6)までがトップ5。2周目には、この5台が6番手以下を大きく引き離して、縦に長いトップグループとなった。

3周目、佐野が道脇を抜き返して2番手に。翌周には、トップ5の間隔がさらに開き、それぞれ3~4秒程度のギャップとなった。レース後半、トップの横澤は安定して周回を重ね、結局は後続を寄せつけることなくトップチェッカー。
組別2位に佐野、同3位には最終ラップとなった6周目に道脇を抜いた吉田、4位に道脇、5位に鴨田となった。予選総合トップは田中。同2位に横澤、3位に中島、4位に佐野……となっている。
【レディース】

予選出走台数は19台。わずか3周のレースで、15分+1周の1レースのみ実施される決勝のスターティンググリッド選択順位を決めた。
このクラスには、「予選中に記録したベストラップタイムが、上位3名のベストラップタイム平均値から130%以内」という予選通過基準タイムも設けられている。

好スタートを切ったのは楠本菜月(#4)。これに川井麻央(#1)が続くと、1周目中盤で早くもトップに立った。スタート直後は4番手だった穗苅愛香(#8)が、2番手までポジションアップ。
1周目は川井、穗苅、楠本、箕浦未夢(#6)、大久保梨子(#12)、木村綾希(#13)のトップ6となった。2周目、箕浦が楠本と穗苅を次々にパス。2番手に浮上した。
トップ5は縦に長くなったが、6番手の木村にはペレーラ瞳美(#11)と山崎琴乃(#9)が接近。
さらにラストラップには、穗苅の背後に楠本も近づいた。しかしいずれも最後まで順位は変わらず、川井が予選トップ、箕浦が2番手、穗苅が3番手、楠本が4番手、大久保が5番手、木村が6番手となった。