2025年第2戦SUGO大会プレビュー

待ち望んだ開幕戦が終わったと思ったら、会場を九州から東北へと一気に移動して、すぐに第2戦!!
2025年のD.I.D 全日本モトクロス選手権シリーズ第2戦は、4月26日(土)~27日(日)に、宮城県のスポーツランドSUGOで開催されます。
ここでは、そのコース概要、各クラスの注目選手、会場アクセス情報などをお教えしましょう!
東北地方を代表するモトクロスコース

今季は全クラスとも全7戦で競われるD.I.D全日本モトクロス選手権シリーズ。その第2戦は、4月26日(土)~27日(日)に、宮城県のスポーツランドSUGOで開催されます。
今大会の舞台となる、宮城県南部に位置するスポーツランドSUGOは、ヤマハ発動機が株式を100%所有する会社によって運営されている広大な複合モータースポーツ施設。
今季もロードレースやトライアルの全日本選手権も実施される、東北地方におけるモータースポーツの拠点です。
その一角にあるインターナショナルモトクロスコースは、2005~2007年にモトクロス世界選手権を誘致。
ふたつの丘にまたがるようにレイアウトされ、その斜面や谷地といった自然の地形を生かした豊富なアップダウンも特徴としています。

コース序盤には斜度が約30度で長さが約70mもある上りの「大坂」、メインエリアから見ると “丘の向こう”となるエリアにはハイスピードな「ヨーロピアンセクション」など、数々の名物セクションを有します。
これまでも、全日本開催などに合わせて頻繁に一部レイアウトを変更。
今回も、大会10日前にヨーロピアンセクションやリズムセクションなどの仕様変更が施されています。
~ 観客席多数、舗装路&水洗トイレあり ~
SUGOのモトクロスコースは、近年に観戦環境改善も図られていて、以前からスターティングエリア左側(表彰台正面)にあったコンクリートのスタンド席に加えて、大坂横など複数エリアに観客席を整備。飲食店ブースも充実し、きれいな水洗トイレもあります。
また、ファクトリーチームが軒を連ねる第1パドックやコースサイドの一部区間にはアスファルトの通路があり、雨でも歩きやすい点も魅力です。
その第1パドックには、各メーカーのファクトリーチームやサテライトチームのパドックがずらり。モトクロス用品などの出店も並び、華やかなレース会場の雰囲気を存分に楽しめます!
~ IA1はこのライダーに注目! ~

今大会は、以前から慣れ親しんだ通常のレースフォーマットが採用され、4スト450ccマシンでの参戦が主流となっている全日本最高峰のIA1クラスは、土曜日に10分+1周の予選レース、日曜日に30分+1周の決勝が2ヒート実施されます。
全日本格式の全クラスともに、各日の朝には公式練習もあるので、トップライダーたちの走りをたくさん見られます!
さてIA1クラスの今季開幕戦は、予選から全日本初参戦となったイタリア人のジュゼッペ・トロペペ選手(#42)が速さをみせたものの、決勝ヒート1でトップに立った直後にマシントラブルでリタイア。
トロペペ選手はヒート2を欠場し、これでヤマハファクトリーチームに所属するオーストラリア出身のジェイ・ウィルソン選手(#1)が両ヒートを制しました。
今大会、トロペペ選手の所属するチームは「イタリア選手権と日程が重なっているために欠場」と発表しており、このことからウィルソン選手が優勝候補筆頭ということになります。

虎視眈々と「打倒・ジェイさん」を狙う日本人選手の中では、まずホンダサポートの横山遥希選手(#2)に注目。
開幕戦ヒート2では、一度は約10秒離されたウィルソン選手との距離を約3.5秒差まで詰めるなど、2勝を挙げた昨年と変わらず、日本人選手の中で最速の位置にいます。

そんな横山選手に、開幕戦の決勝ヒート1で競り勝って2位を獲得したのは、カワサキのマシンを駆る内田篤基選手(#10)。
昨年は歯車がかみ合わないレースが続いたものの、一昨年にはランキング4位を獲得しており、新たにピレリタイヤを履く今季は台風の目となりそうです。

ホンダがサポートする大倉由揮選手(#4)は、開幕戦こそ総合成績4位と不本意な結果でしたが、このSUGOでは間違いなく巻き返しを図ってくるはず
。今季はファクトリーに次ぐヤマハセカンドチームに所属する大城魁之輔選手(#8)、IA1ルーキーながら開幕戦で両ヒート6位となったカワサキを駆る西條悠人選手(#7)、イッパツの速さがあるカワサキファクトリーライダーの能塚智寛選手(#5)にも注目です!
~ IA2はこのライダーに注目! ~

主に4スト250ccマシンが参戦するIA2は、フル参戦するライダーのほとんどが若手と中堅。今季開幕戦では、世界選手権のスズキファクトリーチームに在籍した経験もあるドイツ出身のブライアン・シュー選手(#53)が、両ヒート優勝を飾りました。
そのシュー選手は、IA1クラスに参戦するチームメイトのトロペペ選手と同じく、今大会の欠場が発表されています。
今大会のIA2クラスは、土曜日に10分+1周の予選レース、日曜日に30分+1周の決勝を2ヒート実施。優勝候補の筆頭は、開幕戦ヒート2でラストラップまでシュー選手を抑えてトップを走った、昨年度チャンピオンの中島漱也選手(#1)です。
今季はヤマハのセカンドチームに在籍。昨年以上のチーム環境で連覇を狙っています。

地元の東北地方でこの中島選手を迎え撃つのが、ホンダを駆る横澤拓夢選手(#2)。昨年も、シーズン終盤まで中島選手とチャンピオン争いを繰り広げました。
中島選手と同じくヤマハセカンドチームから参戦する田中淳也選手(#4)、カワサキを駆る鴨田翔選手(#6)と佐々木麗選手(#9)、ホンダに乗る吉田琉雲選手(#14)までが、開幕戦の総合成績トップ7。
現時点での表彰台圏内候補ということになりそうです。
~ レディースはこのライダーに注目! ~

ホンダの4スト150ccとそれ以外の2スト85ccマシンが混走するレディースクラス。開幕戦では、ホンダ4ストを駆る女王・川井麻央選手(#1)が、同じくホンダ4ストの箕浦未夢選手(#6)をレース前半に逆転し、そのまま逃げ切って勝利を収めました。
箕浦選手を、レース終盤に追い詰めたのは、ホンダ4ストの楠本菜月選手(#4)とヤマハ2ストの穗苅愛香選手(#8)。箕浦選手が2位を守り、最終ラップの逆転で穗苅選手が3位で全日本初表彰台に立ちました。
今大会のレディースクラスは、土曜日の予選が3周のレース形式、日曜日の決勝が15分+1周で実施されます。実力では川井選手が一歩抜け出している状況。その川井選手は「全戦全勝」を目標に掲げており、これに待ったをかける選手が現れるかにも注目です。
~ バイクかクルマ、仙台市内からバスで! ~
今大会は大型連休の初っ端に開催。とはいえ今年のゴールデンウィークは祝日が飛び石ということもあり、4月18日現在では、周辺の仙台市内や白石市、名取市、蔵王町などにホテルや旅館などの空室がそれなりにあります。
価格は高めですが、直前予約でも宿泊難民は避けられそうな気配です。
スポーツランドSUGOは、公共交通機関だとやや来場しづらい環境ですが、東北道の村田ICから15分ほどの距離にあり、クルマやバイクでのアクセス性は良好。
さらに、2023年に開通した菅生PAのスマートIC(ETC専用)を使用すれば、コンビニエンスストアなどへの立ち寄りには不便とはいえ、4~5分でSUGOのメインゲートまで到着するほど利便性に優れます。
ちなみに今大会は、バイクなら駐車料金は無料。クルマは1台1500円(2日間有効)です。
また、大会が開催される土日には、宮城交通が臨時路線バスを運行。仙台駅(西口8番のりば発/旧さくらの前着)とSUGO(たばこ団地駐車場)を、各日ともに往路2便、復路2便で結びます(大人片道1160円)。詳しくはSUGOのウェブサイトをチェック!
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