全日本モトクロス選手権 第8戦決勝レポート
年間9戦(レディースとIBオープンは7戦)が設定されている2023年の全日本モトクロス選手権シリーズは、いよいよラスト2戦に。全クラスが実施された第8戦埼玉トヨペットCUP(関東大会)の決勝が、10月29日(日)に埼玉県のウエストポイント オフロードヴィレッジで開催されました。
荒川と入間川に挟まれた河川敷にあるコースは、アップダウンがほとんどない土地に多数のジャンプとタイトターンをレイアウトしているのが特徴。
昨秋の全日本大会開催前にリニューアルされて反時計回りとなり、コース序盤にはフラットな中高速セクションが追加されました。今大会もその基本レイアウトを踏襲しています。
予選日は、朝に短時間の集中豪雨があったことから路面状況が悪化し、ショートカットコースを使用。しかし決勝日はフルコースに戻され、当初の予定どおりIA1クラスとIA2クラスは15分+1周の3ヒート、レディースクラスは15分+1周の1レースが実施されました。
決勝日の路面コンディションは、午前中こそやや土が柔らかめでしたが、ベストに近い状態でした。
なお今大会では、最高峰のIA1クラスにホンダが電動モトクロッサーを初めて実戦投入。ライダーは、かつて米国AMAで活躍した33歳のトレイ·カナード(#41)でした。
またIA2クラスには、モトクロス世界選手権MX2のスズキファクトリーチームに在籍した経験もあるドイツ人のブライアン·スー(#81)がスポット参戦。こちらの走りにも注目が集まりました。
IA1 ヒート1
15分+1周で競われたヒート1では、ヤマハファクトリーチームに所属する今季ここまで無敗のジェイ·ウィルソン(#27)がホールショット。ホンダファクトリーチームから電動モトクロッサーのプロトタイプで参戦したトレイ・カナード(#41)と、ホンダサポートライダーの大倉由揮(#6)が2番手を争いました。
ところが2個目のコーナーを立ち上がったところで、カナードが大倉に接触して大倉が転倒。これにヤマハファクトリーチームの富田俊樹(#1)と大倉のチームメイトである大城魁之輔(#4)が突っ込み、大倉はリタイアに終わりました。
1周目はウィルソン、カナード、カワサキのマシンを駆る内田篤基(#8)、ホンダを駆る大塚豪太(#7)がトップ4で、3秒ほど離れてヤマハファクトリーチームの渡辺祐介(#3)が5番手。
2周目にはトップ4も縦に長くなり、3周目の段階ではトップのウィルソンから5番手の渡辺までは、それぞれ3~5秒程度の間隔でした。また、渡辺の背後には開幕前のケガから復帰したヤマハに乗る星野優位(#9)が接近しました。
4周目、3番手の内田がミスにより2番手のカナードから約9秒差まで遅れ、その背後には大塚が接近。翌周からは、内田を大塚が2~3秒差でマークし続けました。
またこの周、星野は渡辺の攻略に成功しました。一方、トップ争いは膠着状態で、ウィルソンとカナードは3秒程度のギャップを保ったままレース後半へ。
快調に電動モトクロッサーを走らせ続けたカナードでしたが、ラスト2周となった10周目からペースが落ちました。そして逃げ切ったウィルソンが優勝し、カナードが2位。
内田は9周目にもミスして、再び大塚の接近を許しましたが、最後まで逃げ切って3位となりました。大塚が4位、星野が5位、渡辺が6位でした。
●ヒート1 優勝 ジェイ·ウィルソン(#27)
我々もこの大会に向けて新しいことに挑戦し、強敵のトレイが参戦してきて、日本人ライダーたちも依然として強くなってきている状況でしたが、そういう中で勝てたことをうれしく思っています。まだあと2レースあるので、引き続き全力で取り組みます。
●ヒート1 2位 トレイ·カナード(#41)
2017年に現役を引退したので、今回が久々のレースでしたが、完全に新しいバイクに乗るために来日して、まずはいいレースができたのでうれしく思っています。
●ヒート1 3位 内田篤基(#8)
ここ2戦ほどうまくいかないレースが続いていたので、ようやくここに戻ってこられたという気持ちもあるのですが、ジェイさんに勝つチャンスは残り4ヒートしかないので……。
日本人の中で、誰よりも先に勝ちたいので、今日中に優勝できるよう全力で挑みます!
IA1 ヒート2
トレイ·カナード(#41)がホールショット。これに星野優位(#9)と大倉由揮(#6とジェイ·ウィルソン(”27)が続くと、1周目にウィルソンが2番手に順位を上げ、カナードとウィルソンが僅差のトップ争いを繰り広げました。
2周目に入った最初のコーナーで、イン側からウィルソンに追突されるようなカタチでカナードが転倒。この際に両者のマシンが絡み、マシン破損によりカナードはリタイアに終わり、ウィルソンは15番手まで後退しました。
このアクシデントでトップに立ったのは大倉。2番手には星野、3番手には小方誠(#5)が続きました。大倉に星野が接近して、4周目から僅差のトップ争いが繰り広げられると、5周目に星野がトップ浮上。
しかし抜かれた大倉は、その後も大きく離されることなく、1~2秒ほどの差で星野をマークしました。
さらに小方も、大倉と約2秒差の3番手をキープ。しかし7周目にミスでやや遅れると、この周に富田俊樹(#1)をパスしたウィルソンが一気に迫り、翌周にはウィルソンが3番手、小方が4番手となりました。大倉は最後まで星野を僅差で追い続け、何度か1秒程度のところまで近づくものの、逆転のチャンスを得られず。
レース終盤にはウィルソンが星野と大倉に接近しましたが、レースは11周で終了となり、星野が優勝、大倉が2位、ウィルソンが3位、小方が4位となりました。
ウィルソンにとっては、これが全日本での今季初黒星。ヒート1で転倒したダメージが残る富田は9周でリタイアし、代わりに順位を上げた渡辺祐介(#3)が5位となりました。
●ヒート2 優勝 星野優位(#9)
今年2月末に股関節脱臼というけっこう大きなケガをして、本当に辛いリハビリを乗り越え、お盆明けからようやくバイクに乗ることができました。
万全な準備で臨めたわけではないのですが、優勝できました。本当に長い復活に向けた時間を、皆さんのおかげで乗り切れました。ありがとうございました!
●ヒート2 2位 大倉由揮(#6)
ヒート1のスタート直後に、かなり大きなクラッシュをしてしまい、チームの皆さんにバイクを修理していただきました。本当は優勝して、感謝の気持ちを伝えたかったのですが、転倒後の恐怖心や自分の実力不足もあって勝てませんでした。悔しいです。
●ヒート2 3位 ジェイ·ウィルソン(#27)
優位さん、辛いリハビリを乗り越えての優勝、おめでとうございます。そして、ホンダやHRC、トレイ·カナード選手に謝罪します。
私もテストライダーですから、今回のレースが研究開発のためにどれほど重要だったのか、よく理解できます。
IA1 ヒート3
トレイ·カナード(#41)が再びホールショット。これにジェイ・ウィルソン(#27)や大倉由揮(#6)、内田篤基(#8)、渡辺祐介(#3)、大塚豪太(#7)、小方誠(#5)、大城魁之輔(#4)が続いて1周目をクリアしました。
2周目前半、トップを走行していたカナードがコーナーで単独転倒。この際にマシンが破損し、ヒート2に続いてカナードはリタイアに終わりました。
このアクシデントでウィルソンがトップに立ち、大倉が2番手。3周目には4番手を走っていた渡辺が転倒により15番手まで後退し、この段階でウィルソンと大倉と内田がトップグループ、小方と大城と大塚と星野優位(#9)がセカンドグループを形成しました。
レース中盤、2番手を走る大倉は背後から内田に迫られながらも、3秒ほどのギャップを保った状態でトップのウィルソンを追撃。5周目には大倉と内田がかなり接近したものの、翌周からは再び大倉がややリードしました。
またセカンドグループは、小方と大城の4番手争いと、星野と大塚の6番手争いに分離。それぞれが接近戦となりました。レース終盤、大倉は内田を4~5秒引き離しましたが、ウィルソンには接近できず。
レースはヒート1やヒート2よりも1周短い10周で終了となり、ウィルソンが優勝、大倉が2位、内田が3位となりました。大城を最後まで抑えた小方が4位、大城が5位、終盤に星野を離した大塚が6位でした。
●ヒート3 優勝 ジェイ·ウィルソン(#27)
(いつものようにスマホのカンペを見ながら日本語で)日本の皆さん、こんにちは。またここに来られてうれしいです。今日もヤマハの450ccマシンに乗れてうれしいです。
たくさんのサポートに感謝します。次のSUGOのレースも頑張ります。皆さん応援よろしくお願いします。
●ヒート3 2位 大倉由揮(#6)
前回大会まで、転倒などで表彰台に乗れないレースが多かったので、ヒート1はクラッシュしたとはいえ、ヒート2とヒート3で2位になれた点は進歩だと思います。
多くの方々からのアドバイスのおかげです。次のSUGOが最終戦。ネクストターゲットはジェイさんで!
●ヒート3 3位 内田篤基(#8)
また3位で終わってしまいました。いつもこの位置なので、今シーズンはあと2ヒートしかないのですが、あとふたつ上に行きたいです。ジェイさんをなんとかして倒したいです。カワサキの新型マシンが調子よくて、表彰台に戻ってくることができました。皆さん、緑のマシンを買ってください!
また3位で終わってしまいました。いつもこの位置なので、今シーズンはあと2ヒートしかないのですが、あとふたつ上に行きたいです。ジェイさんをなんとかして倒したいです。
カワサキの新型マシンが調子よくて、表彰台に戻ってくることができました。皆さん、緑のマシンを買ってください!
IA2 ヒート1
若手と中堅が中心のIA2クラス。15分+1周で競われた決勝ヒート1は、池田凌(#18)のホールショットで幕を開けました。しかしすぐに福村鎌(#13)が逆転オープニングラップは福村、池田、ランキングトップのビクトル・アロンソ(#58)、鴨田翔(#9)、ランキング2番手の横澤拓夢(#5)のオーダーとなりました。2周目、横澤に次ぐ6番手にはスポット参戦のブライアン・スー(#81)が浮上。この段階で、上位勢は福村、池田、アロンソ、鴨田、横澤、スーの順となると、翌周にはアロンソが池田、スーが横澤をパスしました。4周目にはトップの福村から9番手の鈴村英喜(#7)までがそれぞれ1~2秒間隔で続く、縦に長い隊列に。5周目、福村に代わりアロンソが先頭に立ちました
さらに、スーが追い上げの勢いを強め、7周目には福村と鴨田を次々に抜いて2番手に浮上。3番手に後退した鴨田から2秒ほどのリードを奪い、トップを走るアロンソに1~2秒差まで迫りました。ところがラスト2周で、スーのマシンにパンクトラブルが発生。
これでペースダウンを余儀なくされたスーの背後には、鴨田が再び近づきました。そして11周でチェッカーとなったレースは、アロンソが勝利。
なんとか逃げ切ったスーが2位、鴨田が3位、福村がラストラップで鴨田に迫って4位、池田が5位となりました。レース中盤から中島漱也(#4)と横澤が6番手争いを続け、逃げ切った中島が6位に入賞しています。
●ヒート1 優勝 ビクトル·アロンソ(#58)
スタートはそれほどよくありませんでしたが、すぐに3番手まで浮上し、その後はプランどおりにトップに立って優勝することができました。最後にブライアンが迫ってきたのはわかりましたが、冷静に走り続け、彼がミスしたのか離れました。勝ててうれしいです。
●ヒート1 2位 ブライアン·スー(#81)
(ドイツ人の父親と台湾人の母親を持つため)幼い頃はお隣の台湾に住んでいた時期もあり、日本に来てレースをしてみたいと、以前から願っていました。
(元全日本チャンピオンの)山本鯨さんらのおかげで、最高の経験ができています。残りのレースも頑張ります。
●ヒート1 3位 鴨田翔(#9)
もうちょっと喰らいついていきたかったのですが、大きく落とすことなくまずは表彰台に立てました。
このレースで、優勝したアロンソ選手や2位となったスー選手の走りを目の前で見ることができたので、次のレースはいい部分を吸収していきたいです。
IA2 ヒート2
ホールショットを奪ったのは鈴村英喜(#7)。これに続いた鴨田翔(#9)をビクトル・アロンソ(#58)と池田凌(#18)がパスして、オープニングラップをクリアしました。
2周目、アロンソが鈴村を抜いてトップに浮上。抜かれた鈴村の背後には、追い上げてきたスポット参戦の森優介(#69)迫り、翌周に逆転しました。しかし4周目には、森を抜いて再び鈴村が先行。この段階で、トップのアロンソと2番手の鈴村は約4秒差でした。
5周目以降、森は徐々にポジションダウン。レース前半、クラッチトラブルを抱えるスーはややペースが上がらず、6~7番手で走行を続けていました。
しかし7周目から、スーがペースアップ。8周目には中島漱也(#4)、9周目には池田をパスし、4番手に順位を上げました。7周目以降、2番手の鈴村は鴨田に僅差で迫られ、9周目には鈴村と鴨田とスーの2~4番手が、それぞれ1~2秒間隔で連なる状態に。
さらに、5番手の池田と6番手の中島も、同じような距離感で続きました。迎えた10周目の最終ラップで、後続を引き離してトップを独走状態だったアロンソのマシンにトラブルが発生し、アロンソはリタイア。これで突如として先頭に立った鈴村が、IA昇格8年目で初勝利を挙げました。
鴨田が2位、スーが3位、中島が4位、池田が5位でフィニッシュ。上位勢にやや離された横澤拓夢(#5)が6位でした。
●ヒート2 優勝 鈴村英喜(#7)
IAに昇格して8年目で、ようやく勝つことができました。自分としてもひと安心したのですが、応援してくださっている方々をずっとお待たせしていたので、勝利を届けられてうれしい気持ちでいっぱいです。ラッキーでしたが、2番手にいたからこその優勝だと思います。
●ヒート22位 鴨田翔(#9)
鈴村選手をずっとプッシュして、いけるかな……と思ったんですがけっこうしぶとくて、そうしたら最後の最後で、まさかのアロンソ選手がストップ。
あのとき抜いておけばよかったと後悔していますが、これもレースですね。鈴村選手、おめでとうございます!
●ヒート2 3位 ブライアン·スー(#81)
ありがとうございます。初めてのバイク、初めてのコース、初めて使うタイヤ……と、いろいろ難しいところもありますが、それでも日本でのレースを楽しむことができました。
日本のモトクロスファンはフレンドリーで好きだし、チームの協力にも感謝しています。
IA2 ヒート3
ホールショットを決めたのは鴨田翔(#9)、これにブライアン・スー(#81)と鈴村英喜(#7)が続くと、オープニングラップでまずはスーがトップに立ちました。
さらに、横澤拓夢(#5)が混戦の中で追い上げて2番手。鴨田と鈴村、森優介(#69)、池田凌(#18)、中島漱也(#4)、ビクトル・アロンソ(#58)がこれを追いました。
2周目には早くもトップ集団が縦に長くなりはじめ、スーと横澤と鴨田のトップ3はそれぞれ3秒程度の間隔に。鈴村は6番手にポジションを下げ、翌周にはアロンソも鈴村をパスしました。
レース前半、トップのスーは快調にリードを拡大。
4周目の段階で、すでに7秒程度のアドバンテージを築きました。森は3周目以降にポジションダウン。
4周目の上位陣はスー、横澤、鴨田、アロンソ、柳瀬大河(#3)、池田の順でした。
トップのスーからは大きく遅れた2番手の横澤は、3番手の鴨田を3~4秒引き離して走行。すると8周目には、その鴨田をアロンソが抜いて3番手に浮上してきました。そして9周目から、シリーズタイトルを争ってきた横澤とアロンソが僅差の2番手争いをスタート。
横澤は必死に順位を守り続けましたが、アロンソのアタックも激しく、最終ラップとなった11周目にアロンソが先行しました。
そしてレースは、スーが独走で勝利。アロンソが2位、横澤が3位、鴨田が4位、柳瀬が5位、池田が6位でした。
今大会の結果、ポイントランキングではトップのアロンソが前戦終了時点からリードを10点増やし、アロンソと横澤が28点差で最終戦の2ヒートに臨むことになりました。
●ヒート3 優勝 ブライアン·スー(#81)
今回の日本でのレースは、自分にとっていい経験でしたし、ヒート1とヒート2はトラブルもあって勝てませんでしたが、最後に優勝できてうれしく思っています。
また機会があれば、ぜひまた日本でもレースを走りたいと思っていますよ。
●ヒート3 2位 ビクトル·アロンソ(#58)
(最終戦を2番手の横澤拓夢と28点差のランキングトップで迎えることに関して)これは毎回同じですが、ベストなライディングをすることを心がけています。最終戦もそれを継続して、最終的にシリーズタイトルを持ち帰りたいと考えています。
●ヒート3 3位 横澤拓夢(#5)
見ました、最終ラップでアロンソ君に抜かれたの? もう、悔しくて悔しくて……。速いんだもん、アロンソもスーも!
でもヒート1とヒート2はいろいろ悩んでいましたが、ヒート3は気持ちいい走りができました。表彰台の上からみんなに感謝の気持ちを伝えられることがうれしいです。
レディース 決勝
前戦の第7戦HSR九州大会ではレースがなかったレディースクラスは、15分+1周の決勝1ヒートを実施。そのスタートでは、濱村いぶき(#17)がホールショットを奪い、これに瀬尾柚姫(#8)と箕浦未夢(#9)が続きました。
ランキング2番手の川井麻央(#2)は、予選でスタックして16番目にグリッドを選ぶことになりましたが、それでもスタート直後に4番手。
一方、ポイントリーダーの本田七海(#4)は、8番手あたりからのレースとなりました。1周目、濱村は順位を下げて川井がトップに立ち、瀬尾と本田が2番手争い、穂苅愛香(#12)と箕浦が4番手争いを繰り広げ、6番手以下は川上真花(#7)、松木紗子(#11)、濱村のオーダー。
2周目、本田が2番手に浮上し、抜かれた瀬尾はその後に転倒して8番手まで順位を落としました。そして3周目以降、トップの川井を本田が2~3秒差でマークし、この2台から大きく遅れて箕浦と穗苅と川上が僅差の3番手争いを繰り広げ、松木は単独走行に近い6番手走行を続けました。
レースが後半に入った5周目、3番手争いの集団では川上が穂苅をパス。抜かれた穂苅は、少しずつ遅れて単独走行になり、今度は川上が3番手の箕浦に迫りました。7周目、トップの川井と2番手の本田は依然として2秒程度の間隔を保って周回していましたが、川井がバックマーカーと同じワダチに入ってしまい、これで本田が急接近。ところがその半周後、勝負を仕掛けた本田が川井と接触して転倒し、2番手のままレースに復帰できたものの、大きく遅れてしまいました。
8周目、箕浦と川上の2番手争いは接戦となり、川上と接触した箕浦が転倒して大きく後退。ラストラップとなった9周目には、5番手の松木に迫っていた瀬尾がエンストにより大きくタイムロスし、これで楠本菜月(#5)が順位を上げました。
そしてレースは、川井が逃げ切って今季4勝目。本田は2位でフィニッシュし、ポイントランキングでは川井がトップに返り咲き、本田が3点差の同2番手で最終戦を迎えることになりました。川上が3位、穂苅が4位、松木が5位、楠本が6位でした。
●決勝 優勝 川井麻央(#2)
ミスにより予選16番手から決勝に臨むすごい不利な状況だったのですが、それでもしっかりスタートを決められ、1周目からトップに立てて、地元の大事なレースで最高の結果を残すことができました。自分にいい波が来ていると思うので、最終戦もしっかり勝負して勝ちたいです!