全日本モトクロス第4戦予選速報
2023年のD.I.D全日本モトクロス選手権は、IA1クラスとIA2クラスは全9戦、レディースクラスとIBオープンクラスは全7戦を実施。その第4戦中国大会が「TOHO Racing CUP」として広島県南東部に位置する世羅グリーンパーク弘楽園で開催され、6月24日(土)には各クラスの予選やレディースクラスおよびIBオープンクラスの決勝ヒート1などが実施されました。
天候は曇り時々晴れで、気温は28度まで上昇。梅雨時期のレース開催でしたが、路面はドライコンディションとなりました。
IA-1
昨年度のランキング上位だったカワサキファクトリーチームの能塚智寛(#2)、ヤマハファクトリーチームの渡辺祐介(#3)、ホンダを駆る小方誠(#5)は、いずれもケガにより今大会を欠場。
23台が10分+1周のレースに出走して、今季初めて30分+1周の2ヒートで競われる決勝のスターティンググリッド選択順を決めました。
ホールショットを奪ったのは、カワサキのマシンを駆る内田篤基(#8)。これに今季は最高峰クラスに参戦してここまですべての決勝レースで勝利を収めているヤマハファクトリーチームのジェイ・ウィルソン(#27)が続くと、1周目中盤で早くもトップに立ちました。
これによりオープニングラップはウィルソン、内田、ヤマハファクトリーチームの富田俊樹(#1)、ホンダサポートの大倉由揮(#6)と大城魁之輔(#4)というトップ5のオーダーに。
2周目以降、ウィルソンはトップを快走し、これを内田が約2秒差で必死に追い続けました。
一方、この内田から2~3秒遅れて、富田と大倉と大城は三つ巴の3番手争い。6番手以下は大きく遅れ、ホンダを駆る池谷優太(#19)と道脇右京(#12)と小島庸平(#10)、カワサキに乗る安原志(#13)、ヤマハファクトリーチームの町田旺郷(#16)が、僅差のバトルを続けました。そしてレースは7周でチェッカーとなり、ウィルソンが予選トップフィニッシュ。最後まで喰らいついた内田が2位、後続を抑えた富田が3位、大倉が4位、大城が5位でした。予選6~10位は池谷、道脇、小島、安原、町田の順です。
IA-2
48台が2組に分かれて10分+1周の予選レースを走り、30分+1周の2ヒートで実施される決勝に進む30名を決めました。A組は、西條悠人(#8)がホールショット。しかし1周目途中でミスにより失速し、この間に柳瀬大河(#3)が先行しました。さらにビクトル・アロンソ(#58)も柳瀬に続き、西條は3番手に後退。
その背後には横澤拓夢(#5)が迫りました。2周目、横澤が西條をパス。トップ2台は3番手以下をやや離し、柳瀬にアロンソが接近しました。
そして4周目、アロンソがトップに浮上。これ以降、上位5台はそれぞれ前後の間隔を拡大して、アロンソがトップ、柳瀬が2位、横澤が3位、西條が4位、阿久根芳仁(#11)が5位でゴールしました。
B組は、浅井亮太(#2)が好スタート。これに池田凌(#18)や田中淳也(#17)、中島漱也(#4)らが続きました。2周目以降、浅井と池田は3番手以下を引き離しながらマッチレースを展開。
5番手には福村鎌(#13)が上がりました。3周目、3番手争いでは中島が先行。4番手に後退した田中の背後には、福村が近づきました。
ラスト2周となった6周目、トップ争いでは浅井のマークを続けていた池田が逆転に成功。そして池田がトップ、浅井が2位、中島が3位、田中が4位、福村が5位でゴールしました。
しかし池田は、ショートカットのペナルティにより2順位降格。これにより決勝進出トップ10は浅井、アロンソ、中島、柳瀬、池田、横澤、田中、西條、福村、阿久根となっています
レディース
予選出走台数は20台。わずか3周のレースで、15分+1周のレース時間はいつもどおりながら今季唯一の2ヒート制となる決勝のスターティンググリッド選択順位を決めました。好スタートを切ったのはポイントリーダーの川井麻央(#2)。
これにランキング2番手の本田七海(#4)、箕浦未夢(#9)、穂苅愛香(#12)、濱村いぶき(#17)らが続きました。
レース序盤から、川井と本田は3番手以下をやや離しつつ、トップ争いを展開。箕浦は2周目の段階でトップ2台から5秒ほど遅れながら3番手をキープし、その背後にはこの周に穂苅をパスした濱村が続きました。
早くもラストラップとなった3周目、トップ争いではなおも本田が川井を僅差でマーク。そしてゴールまでわずかのところで、逆転に成功しました。
これにより、本田が予選トップ、川井が2位、最後まで順位を守った箕浦が3位となりました。また予選4位には濱村、5位には穂苅、6位には2周目に松木紗子(#11)を2周目にパスした赤松樹愛(#14)が入りました。