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全日本モトクロス第6戦現地観戦ガイド&観戦のポイント

2022年10月29日(土)~30日(日)に、埼玉県のウエストポイント オフロードヴィレッジで開催されるD.I.D 全日本モトクロス選手権シリーズ第6戦関東大会埼玉トヨペットCUP。
そのコース概要やアクセス情報および周辺状況、現地での楽しみ方、今大会の注目ポイントなどをお伝えします!

多彩なジャンプを備えるタイトなコース

ウエストポイント オフロードヴィレッジのコースは、河川敷のアップ&ダウンがほとんどない土地にあり、タイトターンと多彩なジャンプを中心に構成された、いわゆるスーパークロス的なレイアウトを特徴としてきたコースです。

他のコースと比べてコース幅が狭いセクションが多いことから、パッシングポイントは少なめ。しかしこのコースセッティングが、何台ものマシンがテール・トゥ・ノーズで続くようなシビれる接戦を数多く生んできたのもまた事実です。スタートダッシュがカギを握ることは言うまでもありませんが、トップライダーたちの華麗でときにはアグレッシブなパッシングにも注目が集まります!

IA1はこのライダーに注目!

全日本最高峰クラスのIA1は、今季2度目の1大会3ヒート制となった前戦のHSR九州大会で、ポイントリーダーとしてレースに臨んだヤマハファクトリーチームの富田俊樹選手(#2)が3ヒート制覇を達成。これにより、ランキング2番手につけているカワサキファクトリーチームの能塚智寛選手(#3)に対して77点リードと、ギャップを拡大しました。
IA1のレースは、今大会で2ヒート、最終戦で2ヒートの残り4ヒート。優勝したときに得られるポイントが25点(最終戦は3点のGPポイントが加算)ということを考えると、チャンピオン争いは富田選手が圧倒的に有利な状況になったということがわかってもらえるでしょう。

そして富田選手は、最短だと今大会のヒート1終了時点で、シリーズタイトル獲得を決定する可能性もあります。
例えば、ヒート1で富田選手が優勝して287点とし、能塚選手が2位で205点となれば、両者のポイント差は82点。残り3戦を富田選手がすべて欠場し、能塚選手がすべて優勝したとしても、25点、28点、28点でトータル81点なので追いつけません。
つまり富田選手は、ヒート1で優勝すれば能塚選手の順位に関係なく自力で初のIA1タイトル獲得を決定することができます。

さてこのクラスには、富田選手と能塚選手以外にも多くのスター選手がいます。例えば同じコースで実施された第2戦は、レース時間が通常の半分となる15分+1周の3ヒート制でしたが、このヒート1で勝利したのはヤマハのマシンを駆る地元ライダーの星野優位選手(#8)。
また、ホンダのサポートを受ける最高峰クラスルーキーの大城魁之輔選手(#22)や大倉由揮選手(#23)は、いずれも春の関東大会で3位表彰台登壇を果たしています。


大城選手はその後、第3戦ヒート2で優勝も獲得。同じく最高峰ルーキーで今季これまでに3位表彰台に2度登壇しているカワサキの内田篤基選手(#24)とともに、3名の新勢力にも注目したいところです。
一方で、ヤマハファクトリーチームから参戦する渡辺祐介選手(#4)や、地元コースで期待が集まるホンダユーザーの小方誠選手(#5)も、表彰台候補の一角です。

IA2はこのライダーに注目!

若手中心で競われるIA2クラスには今季、若手育成や技術開発などの幅広い役割を目的として、ヤマハファクトリーチームがオーストラリアのトップライダーであるジェイ・ウィルソン選手(#16)を起用してフル参戦。
前戦ヒート2で、シーズン全勝を守ったまま早々とシリーズタイトル獲得を決めました。
そのためこの第6戦関東大会では、ウィルソン選手はこれまで以上に伸び伸びとレースに臨めるはず。
間違いなく、優勝候補の筆頭です。

ただし、ウィルソン選手以外が絶対に勝てない状況かと言えば、そうではありません。というのも今大会のIA2クラスは、レース時間が通常の半分となる15分+1周の3ヒート制で競われるから。
春の関東大会のヒート1で、ウィルソン選手は2度の転倒を喫し、レース開始から25分くらいまで鴨田翔選手(#11)がトップを快走。もしもあれが15分のレースだったら、優勝は鴨田選手でした。

なおこのクラスは、ランキング2位争いが熾烈で、現在は浅井亮太選手(#21)と柳瀬大河選手(#10)が同点で並んでいます。以下、ランキング4番手の中島漱也選手(#7)、同5番手の鳥谷部晃太選手(#4)、同6番手の西條悠人選手(#7)など実力は拮抗。激しいバトルが期待できます。
また今大会には、昨年の第6戦ヒート2でクラッシュしてレースを離れていた岸桐我(#8)が、約1年ぶりにエントリー。
さらに、かつてヤマハファクトリーライダーとして活躍し、その後はエンデューロ界を席巻する一方で後進の育成にも力を入れてきた渡辺学選手(#65)が、44歳にしてスポット参戦予定です。

Ladiesはこのライダーに注目!

今季第3戦までは、ホンダ4ストマシンを駆る小野彩葉選手(#4)が、開幕戦で全日本初優勝を達成して第2戦でも勝利を収め、第3戦はではペナルティによる降格があったとはいえトップチェッカーを受けての2位。
これによりランキングトップにつけていました。しかし小野選手は、今季初の2ヒート制となった第4戦以降は表彰台に立てず、代わりに第4戦ヒート1と第5戦で勝利を挙げた久保まな選手(#3)が、前戦終了時点でランキングトップに躍り出ました。

第5戦終了時点で、久保選手が112点、小野選手が101点、本田七海選手(#2)が96点で、残りが2大会2レースしかないことを考えると、ここまでがチャンピオン候補。ただしレースの成績では、川井麻央選手(#1)や楠本菜月選手(#5)、畑尾樹璃選手(#27)も上位進出が濃厚で見逃せない存在です!

公共交通機関のみでもアクセスできる首都圏コース

全日本モトクロス選手権シリーズの第6戦関東大会は、今季第2戦の舞台にもなった埼玉県のウエストポイント オフロードヴィレッジが会場です。
このコースは、荒川と入間川に挟まれた河川敷にあり、コースの南西側となる埼玉県川越市の中心部から約8km、北東側の上尾市街中心部から約6kmと、鉄道の駅がある大きめの市街地からとても近い場所にあります。

コースは県道51号のすぐ脇(高架の下側)に位置し、この県道上には川越駅と上尾駅を結ぶ東武バスの「入間大橋」バス停があります。
バスは1時間1本程度と便数は少ないのですが、バス停はまさにコースの入り口にあり、公共交通機関でアクセスするのがとても簡単です。また、観戦仲間と割り勘するなら、川越や上尾の駅からタクシーも利用しやすい距離。
快適に移動したいなら、こちらもオススメです。もちろん、会場にはクルマやバイクの駐車スペースも完備されていて、公共交通機関以外でのアクセスも可能です!

防寒対策もしっかり!

ウエストポイント オフロードヴィレッジは、標高が高い山中にあるようなコースではなく、場所も埼玉県のため、それほど“寒い”というイメージを持っていない人も多いかと思います。
しかし今大会の開催時期は、日の出が遅めで日の入りが早めになってきた10月末。
そして河川敷のコースは、遮るものが少なく風が強めに吹くことが多々あります。そのため、とくに朝夕は肌寒いコンディションになる可能性は高め。
1枚余分に重ね着できる防寒具を持っておくと、寒さに震えずに済みますよ!