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全日本モトクロス 第5戦のみどころ

IA1は前戦に続いて決勝3ヒート!

新型コロナウイルスの影響により、2020年の全日本モトクロス選手権シリーズはスケジュールを大幅変更。8月下旬から11月下旬の3ヵ月間に、全4戦が設定されています。1114日(土)~15日(日)には熊本県のHSR九州で、第5戦を第58MFJ GP-MX大会として実施。第2戦および第4戦が中止扱いとなっているため、これが今季3度目の大会です。

 

ホンダのホームコース、九州モトクロスの中心地!

2020年の全日本モトクロス選手権シリーズは、新型コロナウイルスの影響により予定が大幅変更され、当初予定されていた全8戦から半減となる全4戦のスケジュール。9月中旬の第2戦に続いて、1031日(土)~111日(日)の開催が検討されてきた第4戦が改訂版スケジュールの発表後に中止となったことから、熊本県のHSR九州で1114日(土)~15日(日)に開催される第58MFJ GP-MX大会は、シーズン3戦目ながら第5戦という扱いです。開幕戦および第3戦は宮城県のスポーツランドSUGOで実施されたことから、これが今季初めてSUGO以外で開催される全日本モトクロス選手権となります。

HSR九州(ホンダ・セーフティ&ライディングプラザ九州)は、国内唯一のホンダ二輪車生産工場である熊本製作所に隣接。ホンダのグループ企業として、モータースポーツを楽しみ安全運転を学ぶ施設として運営され、本格的なロードコースや教習施設などもあります。この一角に設けられたモトクロスコースは、14年にフルリニューアル。世界選手権が開催できるほどの仕様に生まれ変わり、その後は毎年のように山砂を搬入するなどして、とくに全日本開催前後はベストコンディションに整備されてきました。

本来の路面は阿蘇の噴火に由来する黒土ですが、メンテナンスのために搬入された山砂と黒土が混ざった区間や、大会によっては山砂が多めに敷かれたセクションが混在することもあり、過去の大会では路面の切り替わりに対するライダーのスキルも問われてきました。豪快なアップダウンこそありませんが、迫力ある大きなジャンプやハイスピードバトルが展開されるロングストレートなど、ダイナミックなレイアウトが施されているのも特徴。阿蘇外輪山を望む雄大なコースです。

 

58MFJ GP-MX大会の注目ポイントは?

全日本最高峰クラスとなるIA1は、前戦の第3SUGO大会に続いて今大会でも、15分+1周の決勝レースを日曜日に3ヒート実施。通常の30分+1周に対して半分の時間となることで、ライダーには新たな戦略が求められます。

観客からすると、30分から15分への短縮によりレース中の体力には余裕ができ、逆にレースインターバルの体力回復が難しそうなイメージですが、前戦では多くのIAトップライダーから「15分のほうが30分よりもむしろ、レース中の疲労が激しい」というコメントが聞かれました。30分の場合、最後まで体力が持つようにある程度のペースコントロールをしながら勝負できるのに対して、15分の場合はほとんど駆け引きナシに最初から最後まで全開で走らないと勝てない……というのが、その大きな理由のようです。とくにスタートで出遅れてしまうと、短時間での追い上げが求められるため、より体力的にも厳しくなります。

観戦するファンの立場からすると、日本トップレベルのライダーたちによる本気の全開走行を1日に3回も楽しめるわけで、その点においてはいつも以上に見ごたえあります!

なおこのIA1には、今季開幕戦のIA2にスポット参戦した勝谷武史選手(#888)が、再びカワサキファクトリーチームからエントリーしています。詳しい情報は入っていませんが、マシン名はファクトリー車を表わす「KX450-SR」となっており、開幕戦での動向などから先行開発車の実戦テストが目的と思われます。大ベテランながら、開幕戦では予選トップ通過を果たしてスピードが健在であることを証明した勝谷選手。15分のレースでどのような活躍を見せてくれるかにも注目です。

さらにIA1クラスには、今季はカワサキのマシンを駆りAMAスーパークロスの250SXに参戦した古賀太基選手(#929)がエントリーしています。昨年もこの地元・九州での全日本選手権にスポット参戦して、決勝ヒート1で勝利を挙げている古賀選手。今回も爆発的な速さに期待が集まります!

 

コロナ禍により応援の方法にも変化が必要!

新型コロナウイルスの感染拡大を防止するため、今季の全日本モトクロス選手権では選手やチームに対してファンサービスに対する大幅な制限を要請。握手やハイタッチなどの接触行為、写真撮影やサイン、ポスターやステッカーなどの手渡し配布、表彰式後に恒例だったキャップやタオルなどのプレゼントは、すべて自粛するよう通達されています。

これまで、ライダーと観客の距離が近くてレース前後には応援するライダーのパドックを訪ねやすいというのが、全日本モトクロスの大きな特徴となってきましたが、残念ながらライダーたちはこれまで同様の活動ができません。応援するファンもこれを理解して、ソーシャルディスタンスを保った新しい観戦スタイルを取り入れましょう。またレース観戦時も、これまでのような大声による応援は自粛が求められています。拍手、フラッグを振る、腕を回すなどの行為でライダーに応援の力を届けてください!

 

観戦は事前に体調チェックシートの準備を!

現在、新型コロナウイルス感染防止対策として、HSR九州では来場したすべての観客や関係者に対して、入場ゲートでの検温と問診票提出が義務付けられています。検温により入場ゲートが混雑する可能性もあるので、時間に余裕を持った来場をオススメします。また問診票は、HSR九州のウェブサイト(https://www.rms.co.jp/kumamoto/motor_sports/offroad_course/event/mfj_alljapan_mx.html#corona)からダウンロードできます。観戦者用と出場ライダーおよびチーム関係者用で異なる書面が用意されていますので、ぜひ事前に来場日数分を印刷および記入して持参ください。

コロナ禍でシリーズ戦の成立すら危ぶまれてきた今年、万全の対策で全日本モトクロス選手権を開催してくれるHSR九州。ぜひ、スムーズな大会運営にご協力ください!