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全日本モトクロス最終戦のみどころ

激戦が続いた今季のチャンピオンが決まる!

今季の全日本モトクロス選手権シリーズは、ついに最終戦を迎えます。第57MFJ-GPモトクロス大会は、1026日(土)~27日(日)に宮城県のスポーツランドSUGOで開催。僅差の争いが続いてきたIA1IA2、レディスクラスのチャンピオンは、すべてこの最終戦で決定します。そして今年も、IA1には驚速の外国人ライダーがゲスト参戦しますよ!

今年も驚速の外国人ゲストライダーがエントリー

例年、全日本モトクロス選手権の最終戦は海外ライセンスでもエントリーできる国際格式で実施されてきました。第57MFJ-GPモトクロス大会として開催される今年も、その伝統を継承。これを受け、ホンダからは海外選手の参戦が発表されました。

最高峰クラスのIA1にホンダファクトリーチームから参戦するのは、オーストラリア人ライダーのミッチ・エバンス選手。2018年までは地元のオーストラリア選手権を走り、2019年からモトクロス世界選手権のMX2(日本のIA2と同様の250ccクラス)に参戦。ポルトガルで開催された第6戦では3位表彰台に登壇するなどの活躍をみせ、ルーキーながらシリーズランキング11位となった弱冠20歳のライダーです。

今大会では、来年以降のレースプランを視野に入れてかどうかは不明ですが、慣れ親しんだ250ccクラスではなく、450ccクラスでのレース。とはいえその実力は折り紙付きで、世界の走りを生で観られるチャンスです!

なお今大会にはホンダファクトリーチームから、第6戦と第7戦に続いて、米国AMAプロモトクロス選手権の450クラスにフル参戦してきた富田俊樹選手(#718)がIA1に出場。

またIA2には前戦に続いて、AMAプロモトクロス選手権の250クラスに2年連続フル参戦した渡辺祐介選手(#110)が参戦します。アメリカで磨かれた彼らの走りにも注目です!

リニューアルで観戦ポイントが充実!

複合モータースポーツ施設のスポーツランドSUGOにあるインターナショナルモトクロスコースは、ふたつの丘にまたがるようにレイアウトされ、自然の地形を生かした豊富なアップダウンも特徴としています。

スターティングゲートやその横にある観客席から見ると、前半は左側、後半は右側の丘を走るイメージ。前半には、斜度が約30度で長さが約70mもある上り坂の名物「大坂」がそびえ、後半には丘の向こうとなるハイスピードなヨーロピアンセクションもあります。

そんなSUGOのモトクロスコースは、昨春の全日本開催にあわせて大幅な仕様変更を受け、より見ごたえのあるコースレイアウトが採用されると同時に、新たな観客席が設けられました。SUGOでは一昨年にも、大坂の横などに観客席が設けられ、表彰台前のコースを広く見渡せる場所には以前から広いスタンドを有するなど、イスや敷物などを持ち歩かなくても座ってレースが観戦できる環境が整備されています。モトクロス観戦初心者にもオススメの観やすいコースで、ぜひ熱戦を楽しんでください!

チャンピオン争いはどうなっている?

全日本最高峰クラスのIA1は今季、ホンダファクトリーチームの成田亮選手(#114)と山本鯨選手(#400)によるマッチレースの状態が続いてきました。第6戦終了時点では、両者のポイント差が4点と超接戦でしたが、9月末にオランダで開催されたモトクロス・オブ・ネイションズ(国別対抗戦)で成田選手が膝を負傷。この影響で第8戦を14位と13位で終えた成田選手に対して、山本選手は2位と優勝。これでランキングは山本選手が逆転して、さらに28点の大量リードを奪いました。

このため最終戦では、ヒート1で山本選手が成田選手よりも2点以上多くポイントを獲得すれば、ヒート2を待たずにチャンピオンが決定します(最終戦は5点のGPポイントが加算されるので優勝すると30点)。昨年は、山本選手が有利な状況で転倒リタイアに終わり、成田選手が劇的な逆転チャンピオンとなったことから、ゴールするまで目が離せないことは確実ですが、とはいえ山本選手が絶対的に有利な状況です。

IA2は、IA2よりもポイントランキング争いは僅差。横山遥希選手(#386)がランキングトップを守り、これを12点差で大倉由揮選手(#36)が追っています。前戦ヒート1の優勝により、横山選手に6点差まで迫った大倉選手は、ヒート25位という不本意な結果となり、これで両者の差が拡大しました。大倉選手が両ヒートで優勝したとしても、横山選手が両ヒートで3位に入れば、横山選手が初のチャンピオン。ただし横山選手がどちらかのヒートで大きくポイントを取りこぼすと、一気に大倉選手が接近あるいは逆転できる状況です。

同じく接戦が続いてきたレディスクラスのチャンピオン争いは、ランキングトップの本田七海選手(#6)が第7戦で勝利を収めたことで、2番手の竹内優菜選手(#4)に対して11点差、3番手の川井麻央選手(#2)には18点差と、リードを拡大しました。このクラスは1大会1レースなので、本田選手がかなり有利と言えます。

JMX観戦達人のちょい技

10月下旬の東北は、防寒対策を完璧に」

今年は10月に入っても暖かい日が多くありましたが、台風19号の通過以降はいよいよ本格的な秋の雰囲気になってきました。スポーツランドSUGOがある宮城県南部は、日中こそ20度前後まで気温が上昇する日が続いていますが、最低気温が10度以下という日も増えています。とくに関東地方などのより温暖な地域から観戦に訪れる方々は、「少し大げさかな?」と思うような防寒対策をしていくことをオススメします。

スポーツランドSUGOの周辺には、県内の遠刈田温泉や秋保温泉をはじめ、関東地方へクルマで戻るなら福島県の飯坂温泉や高湯温泉など、名湯も点在しています。夕方まで会場でたっぷり今季ラストの全日本モトクロス観戦を楽しんで、冷えたカラダを温泉で温めてから帰路につくのもよさそうです。