全日本モトクロス第5戦北海道大会プレビュー
今季のD.I.D 全日本モトクロス選手権シリーズは、約3ヵ月にも及ぶ長いサマーブレイクを前に、早くもシーズン後半戦に突入。
全日本格式のクラスは2024年6月23日（日）のワンデー開催により、第5戦北海道大会が新千歳モーターランドのダート・モトクロスコースで実施されます。
今大会のコース概要や周辺状況、注目選手などをお伝えします！
昨年復活した北海道大会を今季も実施
国際A級ライセンスを所持するライダーによって競われるIA1クラスとIA2クラスは年間8戦、レディースクラスとIBオープンクラスは年間7戦が予定されている今季のD.I.D全日本モトクロス選手権シリーズ。
その第5戦北海道大会は、ワンデースケジュールにより2024年6月23日（日）に実施されます。
この北海道大会は、昨年の第5戦で10年ぶりに復活。今年もその舞台となる新千歳モーターランドのダート・モトクロスコースは、北海道の空の玄関口である新千歳空港からとても近く、道央道・新千歳空港ICからはわずか約2kmという、良好なアクセス性を誇ります。
さらに、一般駐車場はコースに隣接しており、ほとんど歩くことなくレースを観戦でき、クルマを休憩場所に使いやすい環境です。
コースは全長約1700ｍ、幅員8～12ｍと公表されており、アップダウンがそれほどない広大な土地に、多少の起伏を活かしながらダイナミックにレイアウトされており、北海道らしさがたっぷり。
路面は火山灰に由来するサンドに近い土質を基本とし、バイクの走行によりギャップやウネリが発生しやすい性質です。
全日本格式のクラスはIA1とIA2のみ
全日本モトクロス選手権第5戦北海道大会は、全道モトクロス選手権第2戦千歳大会と併催され、全日本格式としては最高峰のIA1クラスおよび若手と中堅の選手が中心となるIA2クラスのみ実施。
レディースクラスとIBオープンクラスはお休みです。そして、土曜日にはほぼ全選手が参加すると思われる有料スポーツ走行があるとはいえ、競技としては日曜日のみのワンデースケジュールで実施。
IA1クラスとIA2クラスについては、公式練習を兼ねた20分間のタイムアタック予選と、30分＋1周の決勝2ヒートが実施される予定です。
昨年のIAクラスは、決勝ヒート1が25分＋1周、ヒート2が15分＋1周に設定されていたので、大会中に全日本ライダーの走りを楽しめる時間は増加。
eチケットの事前購入なら3000円で両日観戦でき、駐車料金も土日2日間で1000円（バイクは無料）と、リーズナブルに楽しめます！
IA1はこのライダーに注目！
最高峰クラスのIA1は、ヤマハファクトリーチームから参戦する昨年度王者のジェイ・ウィルソン選手（#1）が、マディレースとなった第3戦HSR九州大会で2ヒートとも勝利を逃したものの、3ヒートで競われた第4戦SUGO大会では再び完全制覇を達成。
これにより、ポイントランキングではリードを55点に拡大しました。第3戦を除けば、今季もウィルソン選手は圧倒的な強さを誇っており、この北海道大会でも優勝候補の筆頭です。
ポイントランキングでは、第4戦終了時点で223点を獲得しているウィルソン選手に対し、ホンダを駆るランキング2番手の横山遥希選手（#41）が168点、ホンダのサポートを受けるランキング3番手の大倉由揮選手（#2）が140点、ガスガスのマシンを駆るスペイン出身のビクトル・アロンソ選手（#33）が127点。
ランキング5番手以下は100点以下の混戦で、トップ4が抜け出した状態です。この第5戦でも、まずはこの4名が表彰台候補ということになるでしょう。
ただし、第4戦ヒート3でIA自己最高位の2位を獲得したホンダライダーの大塚豪太選手（#6）、今季はヤマハのマシンにスイッチして4位を3回獲得している大城魁之輔選手（#5）、昨年の北海道大会では序盤にウィルソン選手とトップ争いを演じたカワサキファクトリーチームの能塚智寛選手（#7）をはじめ、他にも活躍が期待されるライダーはたくさん。
ハイスピードかつ荒れた路面のコースで、30分＋1周のタフなレースが展開されると思われます。
IA2はこのライダーに注目！
主に若手と中堅のライダーが参戦するIA2クラス。第4戦では、ポイントリーダーとしてこの大会に臨んだホンダのマシンを駆る横澤拓夢選手（#2）が、2戦連続となる両ヒート優勝を達成。
一方で、ヤマハのマシンを駆るランキング2番手の中島漱也選手（#3）は、マディレースとなった決勝ヒート2をリタイアし、これにより両者のポイント差は33点に拡大しました。
第5戦北海道大会でも、まずは横澤選手と中島選手の戦いに注目が集まりそうです。昨年の同大会では、決勝ヒート2でビクトル・アロンソ選手を破って横澤選手が勝利を収めており、横澤選手とコースの相性は良好。
一方で中島選手は、ケガにより昨年の北海道大会を欠場しており未知数です。
また、今季はここまで2位を3回獲得してランキング3番手となっているカワサキのマシンを駆る鴨田翔選手（#4）や、ヤマハのマシンに乗りこの鴨田選手を4点差で追う田中淳也選手（#10）、ホンダを駆り昨年の北海道大会ではヒート1で2位を獲得しているランキング5番手の柳瀬大河選手（#6）など、上位を狙える選手は他にも多数。
ランキング6～9番手となっているカワサキ勢の西條悠人選手（#9）、池田凌選手（#5）、佐々木麗選手（#15）、阿久根芳仁選手（#13）にも注目しておきましょう！
