全日本モトクロス第6戦予選
2021年のD.I.D全日本モトクロス選手権シリーズは、9月に開催予定だった第5戦近畿大会が新型コロナウイルスの感染拡大による影響で中止となったため、サマーインターバルが約4ヵ月という異例の長さに。ようやく再開となった第6戦HSR九州大会の各クラス予選とIBオープンクラスの決勝ヒート1などが、10月9日(土)に熊本県のHSR九州で実施されました。
IA-1
22台が10分+1周のレースに出走しました。ホールショットはホンダに乗る小島庸平(#6)。これに、同じくホンダ勢の小方誠(#4)と山本鯨(#1)が続くと、オープニングラップの途中で小方がトップ、山本が2番手に浮上しました。1周目は小島が3番手を守り、その後方にはカワサキファクトリーチームの能塚智寛(#5)、ヤマハファクトリーチームの富田俊樹(#2)と渡辺祐介(#3)が肉迫。2周目、能塚と富田は小島をパスしましたが、渡辺はこれに続くことができませんでした。
3周目、渡辺も小島の攻略に成功しましたが、この段階で前と5秒ほど離された状態。小方を先頭としたトップ4は、それぞれ2~3秒の間隔となりました。レースが後半に入っても、小方と山本と能塚と富田のラップタイムはほとんど変わらず。そのままの順位でチェッカーとなり、小方、山本、能塚、富田がトップ4でした。渡辺は、序盤につけられた差を回収できず5番手。小島は後続を振り切って6番手でした。7~10番手にはカワサキに乗る安原志(#19)、ヤマハを駆る星野優位(#8)、ホンダに乗る道脇右京(#14)、KTMを走らせる池本凌汰(#16)が入っています。
IA-2
スポット参戦が多めで、エントリー台数は44台。2組に分かれて10分+1周の予選レースを走り、30台の決勝進出者を決めました。A組は、IAルーキーの柳瀬大河(#34)がホールショット。スポット参戦の古賀太基(#56)と、ここまで全日本5連勝中でポイントリーダーの内田篤基(#4)、岸桐我(#8)らが続きました。1周目、古賀がトップ、内田が2番手に浮上。2周目には、上位勢が約2秒ずつ間隔を開けて縦に長くなりました。4周目に入ったところで、2番手の内田が転倒。これで古賀のリードは約4秒に拡大し、そのまま逃げ切った古賀がトップ、柳瀬が2番手、岸が3番手でした。内田は転倒後にペースが上がらず、大倉由揮(#6)が4番手、スポット参戦の平田優(#51)が5番手、内田は6番手でした。
B組は、同じコースで実施された今季開幕戦のヒート1で優勝しているランキング2番手の大城魁之輔(#2)がホールショット。2番手で続いた袴田哲弥(#23)を、中島漱也(#10)がパスして1周目をクリアしました。2周目には、小川孝平(#11)も袴田を抜いて3番手。3周目以降、小川は中島を1~2秒ほどの差でマークし続けました。一方、トップの大城は3周目にベストラップタイムを刻みながらリードを拡大。そのまま逃げ切った大城がトップ、中島が2番手、小川が3番手となりました。4番手争いでは、3周目に鳥谷部晃太(#35)が先行。袴田は4周目に後退し、西條悠人(#5)が5番手でした。決勝進出トップ10は大城、古賀、中島、柳瀬、小川、岸、鳥谷部、大倉、西條、平田の順です。
レディース
23台がわずか3周の予選レースに臨み、決勝レースのスターティンググリッド選択順位を決めました。好スタートを切ったのは濱村いぶき(#14)。これと並んで1コーナーをクリアした久保まな(#3)がすぐにトップへ浮上し、インターバル中に膝を負傷していた本田七海(#2)、昨年開幕戦から全日本8連勝中の川井麻央(#1)、小野彩葉(#4)が続いて1周目をクリアしました。
2周目、久保はトップを快走。2番手の本田もわずかな差で続きましたが、さらにその背後には川井が接近してきました。そして最終ラップで、川井が本田をパス。勢いを保った川井は、トップの久保に迫りました。しかし最後に川井がややミスしたことで、久保が逃げ切ってトップチェッカー。2位に川井、3位に本田、4位に小野、5位に赤松樹愛(#15)、6位に木村綾希(#8)となりました。