全日本モトクロス第6戦予選速報
2ヵ月弱の夏休みが終わり、全日本モトクロス選手権シリーズが再開。第6戦近畿大会の各クラス予選などが、三重との県境に近い奈良県の名阪スポーツランドで9月14日(土)に実施されました。朝から天候に恵まれ、強い日差しにより気温は早朝の20度以下から一気に28度まで上昇。それでも、やや強めの風が吹いたことで、日陰なら心地よさも感じられました。路面はドライコンディション。コースレイアウトは大幅に変更されています。
IA-1
全日本最高峰クラスのIA1では、サマーインターバル明けとなるこの大会も、前戦に続いてカワサキトップチームの小方誠選手(#4)と新井宏彰選手(#331)が、ケガの影響により欠場。一方、成田亮選手(#114)と山本鯨選手(#400)がチームオーダーなしのし烈なチャンピオン争いを続けているホンダファクトリーチームには、米国のAMAモトクロス最高峰クラスに3年連続で年間出場した富田俊樹選手(#718)が、AMAのシーズン終了を受けて加わり、今季開幕戦以来となるスポット参戦を果たしました。予選出走台数は23台。10分+1周の予選レースは、山本の好スタートで幕を開け、これに小島庸平(#44)と成田、さらに岡野聖(#8)や深谷広一(#51)が続きました。富田は出遅れ、1周目は8番手でした。
世界選手権フル参戦を終えて以降の約2年半、この名阪スポーツランドをホームコースとしている山本は、1周目から積極的な走りでリードを拡大。結局、一度もその座を脅かされることなくトップでゴールしました。2番手争いは、3周目に岡野が小島をパス。その後、岡野は小島を数秒引き離して、小島の背後には成田が肉迫しました。残り2分の段階で、成田のすぐ後ろには深谷、安原志(#45)、星野裕(#6)、富田らが数珠つなぎ状態。するとラスト2周で成田が一気に2秒ほどペースを上げ、まずは小島を抜きました。このペースアップで岡野に接近した成田は、最終ラップで逆転に成功。レースは山本が独走し、2位以下は成田、岡野、小島、深谷、安原、富田、星野裕、星野優位(#166)、北原岳哲(#46)のトップ10でした。
IA-2
42台が2組にわかれて10分+1周の予選レースに出走しました。A組は、ランキングトップの横山遥希(#386)がスタートで大きく出遅れ、1周目14番手からの追い上げを強いられる展開。一方のトップ争いは、好スタートを決めた石浦諒(#954)を、スタート直後は内田篤基(#38)、その後は道脇右京(#43)、1周目後半からは手操将志(#49)が僅差で追いました。レース中盤、3番手に平田優(#81)が浮上し、先頭は石浦と手操と平田による三つ巴の争い。レースがちょうど後半に入った5周目に手操、その翌周には平田が石浦を抜きました。そして手操がトップ、平田が約1.5秒差の2位、石浦が平田から6秒ほど遅れた3位でゴール。内田が4位、道脇が5位、横山は6位まで追い上げてゴールしました。
B組は、好スタートを切った鳥谷部晃太(#37)を、ランキング2番手の大倉由揮(#36)が1周目にパス。3番手には大城魁之輔(#40)、4番手には大木汰一(#48)が続きました。トップの大倉は、3周目以降に少しずつリードを拡大。鳥谷部の背後には大城が迫りましたが、逆転のチャンスを得られずにいました。レースが後半に入っても、大城は鳥谷部の1秒ほど後方を走行していましたが、6周目以降はラップタイムを落とし、これで鳥谷部が一気に数秒リード。最終ラップには大城の背後に大木や高原秋斗(#64)らが迫るも、ここは大城が守り、大倉、鳥谷部、大城、大木、高原の順でゴールしました。決勝進出トップ10は手操、大倉、平田、鳥谷部、石浦、大城、内田、大木、道脇、高原のオーダーです。
レディス
32名のライダーが2組にわかれて、4周の予選レースに臨みました。A組は、ポイントリーダーの本田七海(#6)と同3番手の川井麻央(#2)が、スタート直後のアクシデントで大きく出遅れる波乱。しかし本田は、1周目に8番手まで順位を回復すると、3周目にはトップ争いを続ける井川実乃里(#21)と松木紗子(#25)に追いつきました。そして3周目に松木、最終ラップに井川をパスした本田が、トップでフィニッシュ。川井は7位でした。
B組は、清水夕稀(#19)が好スタート。これをランキング2番手の竹内優菜(#4)らが追うと、清水はミスでやや遅れ、トップの竹内を勝股七海(#7)と小野彩葉(#10)と久保まな(#5)の2番手集団が追いました。2周目、勝股がクラッシュでリタイヤし、これで竹内はリードを拡大。小野と久保は最終ラップまで接近戦を続けるも順位は変わらず、竹内がトップ、小野が2位、久保が3位でした。決勝進出トップ6は竹内、本田、小野、井川、久保、松木の順です。