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全日本モトクロス最終戦MFJGPプレビュー

全8戦で競われてきた今季のD.I.D 全日本モトクロス選手権シリーズは、いよいよ今季最終戦を迎え、第62回MFJ-GPモトクロス大会として2024年10月19日(土)~20日(日)に宮城県のスポーツランドSUGOで実施されます。
IA2クラスとレディースクラスは、し烈なチャンピオン争いの決着がこの最終戦までもつれ込み、すでにシリーズタイトルが決定しているIA1クラスには、世界のトップライダーがスポット参戦。見逃せない大会になりますよ!!

最高峰のIA1クラスに、世界選手権の若手有望株が参戦

国際A級ライセンスライダーが参戦するIA1クラスとIA2クラスは年間8戦、レディースクラスとIBオープンクラスは年間7戦で競われてきた今季のD.I.D全日本モトクロス選手権シリーズ。その最終戦となる第62回MFJ-GPモトクロス大会は、2024年10月19日(土)~20日(日)に宮城県のスポーツランドSUGOで実施されます。

全日本最高峰となるIA1クラスは、前戦でヤマハファクトリーチームに所属するジェイ・ウィルソン選手(#1)の連覇が決定。しかし今大会には、前戦の下田丈選手に続いて世界のトップライダーがスポット参戦するため、引き続き見逃せないレースになること必至です。

今大会にホンダファクトリーチームから出場するのは、イタリア出身のフェルッチョ・ザンキ選手。まだ18歳のライダーですが、欧州モトクロス選手権のEMX125とEMX250クラスで3年間の経験を積み、今年はFIMモトクロス世界選手権のMX2クラスにホンダファクトリーチームからフル参戦。
最終戦では自己最高位の5位を獲得するなど、着実に実力を伸ばしている若手有望株です。この全日本最終戦では、これまでシーズンを戦ってきた4スト250ccではなく4スト450ccを駆ることになりますが、驚きのスピードを発揮してくれることに疑いの余地はありません。
世界の走りを生で観戦。これだけでも、週末にSUGOを訪れる価値はあります!

迎え撃つIA1全日本勢の走りにも注目!

今大会では、フェルッチョ・ザンキ選手を本拠地で迎え撃つ全日本勢の走りにも注目が集まります。ザンキ選手が走る最高峰のIA1クラス(4スト450ccマシンまたは2スト250ccマシン)は、前戦でヤマハファクトリーチームから参戦するジェイ・ウィルソン選手(#1)の連覇が決定済み。
このためウィルソン選手は、シリーズタイトルのことを考えず、より積極的に勝負を挑める状態です。

このウィルソン選手にもっとも迫る走りを続け、ランキング2番手にいるホンダの横山遥希選手(#41)は、大会2週間前に開催された国別対抗戦のモトクロス・オブ・ネイションズでも、世界を相手にアグレッシブなライディングを披露。オーストラリアの選手権を戦ってきた経験もあり、世界選手権ライダーが相手でも物怖じすることなくチャレンジングなレースをしてくれることでしょう。

また、ガスガスのマシンを駆るスペイン出身のビクトル・アロンソ選手(#33)と、こちらもモトクロス・オブ・ネイションズ参戦でさらに経験を積んできたホンダサポートの大倉由揮選手(#2)、イッパツの速さには定評があるカワサキファクトリーチームの能塚智寛選手(#7)も、上位入賞の可能性が濃厚なライダー。
ランキング3番手のアロンソ選手と同4番手の大倉選手は前戦終了時点で7点差となっており、こちらの争いにも注目が集まります。IA1の決勝レースは30分+1周の2ヒートを予定。日曜日の決勝に注目です!

IA2のチャンピオン争いは13点差!

主に若手と中堅のライダーが参戦し、基本的には全員が4スト250ccマシンを駆るのがIA2クラスです(2スト125ccマシンもエントリー可能)。
このクラスは、ホンダのマシンを駆る横澤拓夢選手(#2)とヤマハのマシンに乗る中島漱也選手(#3)が、ランキング3番手以下を大きく引き離しながらチャンピオン争いを続けてきましたが、3ヒート制で実施された前戦で中島選手が3連続優勝をもぎ取り、ポイントランキングで逆転に成功。
13点リードで今大会を迎えます。

IA2クラスも、最終戦は30分+1周の2ヒート制。この最終戦では、各レースの獲得ポイントに3点がプラスされるため、優勝により獲得できるのは28点。2位23点、3位19点、4位16点、5位14点、6位13点、7位12点……となります。
中島選手がヒート1で優勝した場合、横澤選手が6位以下なら中島選手のチャンピオンが決定(ヒート2で横澤選手が同点に戻す可能性は残りますが、それでも優勝回数の差により中島選手に軍配)。逆に横澤選手がヒート1で勝利した場合、中島選手が5位以下なら、横澤選手が再び逆転してヒート2を迎えます。
もちろん、これ以外のパターンもいろいろ考えられるため、状況は非常に複雑。まずはヒート1の結果に注目が集まります。

Ladiesはトップ2が同点、3番手も6点差

ホンダの4スト150ccマシンとその他の2スト85ccマシンが混走するレディースクラスは、ホンダ4ストを駆るディフェンディングチャンピオンの川井麻央選手(#1)、第4戦からヤマハ2ストにマシンを戻した本田七海選手(#2)、ヤマハ2ストを駆る川上真花選手(#4)が、し烈なシリーズタイトル争いを継続。前戦終了時点で川井選手が113点、本田選手が113点、川上選手が107点となっています。

レディースクラスは、今大会も決勝は15分+1周の1レースのみ。同点で今大会を迎える川井選手と本田選手の勝負に限って話をすれば、言うまでもなく前でゴールしたほうのライダーがチャンピオンとなります。
一方、川上選手が逆転するためには、優勝回数を考慮して、川井選手よりも7点多く、なおかつ川上選手が優勝した場合には本田選手よりも6点多く獲得する必要があります。
仮に川上選手が優勝した場合、川井選手か本田選手のどちらかが2位なら、2位になったライダーがチャンピオン、川井選手と本田選手がいずれも3位以下なら、川上選手のシリーズタイトル獲得となります。

過去に世界選手権も開催された東北の拠点

今大会の舞台となる、宮城県南部に位置するスポーツランドSUGOは、全日本ロードレース選手権などが開催されるオンロードサーキットや、全日本スーパーモト選手権の開催コースに組み込まれているカートコースなども有し、全日本トライアル選手権や全日本エンデューロ選手権まで実施される、広大な複合モータースポーツ施設。オンロードとオフロードともに、東北地方の拠点となってきた歴史があります。

公共交通機関でのアクセスはあまり便利ではないのですが、東北道の村田ICからは15分ほどの距離にあり、クルマやバイクでのアクセス性は良好。さらに、昨年開通した菅生PAのスマートIC(ETC専用)を使用すれば、コンビニエンスストアなどへの立ち寄りには不便とはいえ、4~5分でSUGOのメインゲートまで到着するほど利便性に優れます。ちなみに今大会は、バイクなら駐車料金は無料(クルマは2日間有効で1台1500円)です。

コースはふたつの丘にまたがるようにレイアウトされ、その斜面や谷地といった自然の地形を生かした豊富なアップダウンも特徴。序盤には斜度が約30度で長さが約70mもある上りの「大坂」、メインエリアから見ると “丘の向こう”となるエリアにはハイスピードな「ヨーロピアンセクション」など、数々の名物セクションを有します。
これまでも、全日本開催などに合わせて頻繁に一部レイアウトを変更。ハイスピードセクションから低速ターン、多彩なジャンプやリズムセクション、そして大坂に代表されるアップダウンと、攻略には総合的なライディングスキルが求められます。

中学生以下は入場無料!

今大会の入場料は、土日通しの前売観戦券シングルで4700円ですが、女性なら3700円、ペアなら8400円。しかも、中学生以下は無料です。また、当日チケットは割高で日曜日のみでも5800円(土曜日は3400円)ですが、こちらには50%の学生割引があるため、学生さんは当日券の利用がお得です。
さらに、中学生以下は入場料無料。ぜひ家族連れでも生観戦を楽しみましょう!

ちなみに、SUGOには昔からスターティングエリア左側(表彰台正面)にコンクリートのスタンド席があったのですが、近年はそれに加えて大坂の横などにも観客席の整備が進められました。
きれいな水洗トイレを設置し、飲食店ブースを複数ヵ所に分散するなど、観戦環境の向上が進められています。今年最後の全日本、ぜひ現地でライダーたちに熱い応援を!

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