全日本モトクロス第3戦予選速報
2023年のD.I.D全日本モトクロス選手権は、IA1クラスとIA2クラスは全9戦、レディースクラスとIBオープンクラスは全7戦を実施。その第3戦が宮城県のスポーツランドSUGOで開催され、6月3日(土)には各クラスの予選などが実施されました。天候は曇りのち晴れ。前日の降雨でコンディション悪化が心配されましたが、想像していたよりも路面への影響は少なく、適度に水分を含んだベストな路面コンディションとなりました。
IA-1
昨年度のランキング上位だったカワサキファクトリーチームの能塚智寛(#2)、ヤマハファクトリーチームの渡辺祐介(#3)、ホンダを駆る小方誠(#5)は、いずれもケガにより今大会を欠場。23台が10分+1周のレースに出走して、15分+1周の3ヒートで競われる決勝のスターティンググリッド選択順を決めました。
オープニングラップからトップを快走したのは、今季は最高峰クラスに参戦するヤマハファクトリーチームのジェイ・ウィルソン(#27)。開幕からここまで無傷の6連勝をマークしている無敵のオージーは、1周目だけで4秒近くもリードを奪いました。2番手争いは、カワサキのマシンを駆る内田篤基(#8)、昨年度のIA1王者で今年もヤマハファクトリーチームから参戦する富田俊樹(#1)、ホンダサポートライダーの大城魁之輔(#4)によって繰り広げられ、2周目以降はこの3名が1~2秒差で走行。ここから徐々に遅れながら、ヤマハファクトリーチームの町田旺郷(#16)が5番手をキープしていましたが、4周目にはホンダの大倉由揮(#6)がこれを抜きました。さらに翌周には、ホンダ系チームから参戦する大塚豪太(#7)も町田をパスしました。
レースがラスト2周となった6周目の最終コーナーで、そこまでトップを快走していたウィルソンがまさかの転倒。これに2番手の内田が引っかかり、同じくストップしました。すぐさま再スタートしたウィルソンは、このアクシデントでトップに浮上した富田に次ぐ2番手。最終ラップにはウィルソンが富田を猛追しましたが、ここは富田が抑えました。そして予選トップ10は富田、ウィルソン、大城、内田、大倉、大塚、町田、安原志(#13)、小野千成(#17)、池谷優太(#19)となりました。
IA-2
45台が2組に分かれて10分+1周の予選レースを走り、30台の決勝進出者を決めました。A組は、西條悠人(#8)がホールショット。これにビクトル・アロンソ(#58)や佐野雄太(#20)、阿久根芳仁(#11)、浅井亮太(#2)らが続くと、まずは西條とアロンソがトップ争い、2秒ほど遅れて佐野と阿久根と浅井が3番手争いを繰り広げました。しかし2周目、アロンソが転倒で3番手に後退。アロンソは翌周にもミスして、9番手まで順位を下げました。これで西條は単独トップとなり、5秒ほど遅れて佐野が2番手となりましたが、3周目には浅井が先行。レース後半はこのままの順位で周回を重ねましたが、ラスト2周となった6周目に浅井が転倒で5番手に後退し、これで佐野が2番手に返り咲きました。そして西條がトップ、佐野が2番手、阿久根が3番手、神田橋瞭(#16)が4番手、浅井が5番手でゴールしました。
B組は、ホールショットを奪った佐々木麗(#14)を、すぐに横澤拓夢(#5)がパス。しかし佐々木も再逆転を狙い、デッドヒートが繰り広げられました。2周目になると、この2台に中島漱也(#4)と池田凌(#18)が加わり、トップ争いは4台に。3周目には、この集団の中で池田がふたつ順位を上げ、トップグループは横澤、池田、佐々木、中島のオーダーとなりました。
翌周、佐々木は中島や鴨田翔(#9)の先行を許して5番手にポジションダウン。トップの横澤と2番手の池田は、3番手以下をやや離しながら接近戦を続けました。そして横澤がトップ、池田が2番手、中島が3番手、鴨田が4番手、佐々木が5番手でゴール。この結果、予選トップ10は西條、横澤、佐野、池田、阿久根、中島、神田橋、鴨田、浅井、佐々木の順となりました。
レディース
予選出走台数は23台。わずか3周のレースで、決勝のスターティンググリッド選択順位を決めました。好スタートを切ったのは開幕戦勝者の川井麻央(#2)。これに前戦で全日本初優勝を挙げた濱村いぶき(#17)や赤松樹愛(#14)らが続くと、まずは箕浦未夢(#9)が赤松をパス。勢いに乗る箕浦はさらに濱村も抜き、これで1周目は川井、箕浦、濱村、川上真花(#7)、本田七海(#4)、赤松、瀬尾柚姫(#8)のオーダーとなりました。
2周目、トップの川井は約4秒のリードを確保。2番手の箕浦も、同様に後続から約4秒のアドバンテージを得ました。一方、3番手争いは接戦で、濱村が5番手まで順位を下げ、川上を本田が猛追。このバトルは最後まで続きましたが、順位に変動はありませんでした。そして川井が予選トップ、箕浦が2位、川上が3位、本田が4位、濱村が5位、瀬尾が6位で決勝に臨むことになりました。