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全日本モトクロス第3戦のみどころ

リニューアルされた新コースが激戦を呼ぶ!

全日本モトクロス選手権シリーズの今季第3戦は、5月12日(土)~13日(日)に宮城県のスポーツランドSUGOで開催。今年は夏のSUGO大会がないことから、東北モトクロス界の拠点でもあるSUGOで全日本が開催されるのは、この第3戦と最終戦の2回となります。今大会の直前には大幅なコースリニューアルを実施。激戦につながること必至です!

東北モトクロス界の中心地がコースリニューアル

第3戦が開催される宮城県のスポーツランドSUGOは、オンロードサーキットやカートコースなども有する複合型モータースポーツ施設。そのモトクロスコースは、ふたつの丘にまたがるようにレイアウトされ、自然の地形を生かした豊富なアップダウンも特徴のひとつとしています。

スターティングゲートやフィニッシュジャンプから見ると、前半は左側、後半は右側の丘を走るイメージ。前半には、斜度が約30度で長さが約70mもある上り坂の名物「大坂」がそびえ、後半には“丘の向こう”となるハイスピードなヨーロピアンセクションもあります。

そんなSUGOのモトクロスコースが、全日本開催にあわせて大幅な仕様変更を受けました。今回のリニューアルには、この地を拠点とするIAライダーやモトクロス関係者も全面協力。そのひとりである熱田高輝氏は、元IAトップライダーで、現在は北居良樹氏とともに全日本モトクロス選手権のレースアドバイザーを務めています。

今回のリニューアルについて熱田氏は、「より安全で、見ごたえあるレースが実施できるよう、レースアドバイザーという立場だけでなく、SUGOで育った地元ライダーということからも協力を申し出ました。観客がコースを横断できるトンネルや、コンクリートの外周路などはそのまま生かすため、完全に仕様を変更することはできませんが、そういう制約がある中で、さまざまな案を取り入れています」と話してくれました。名物の大坂については、「じつはコースを逆回りさせることも考えていたのですが、それだとマディのときに走れない状態になる可能性が高まるので、昨年までと同じ向きとして、大坂は上りで使います」とのことです。

「僕たちの考えとしては、コーナーのアウトも使える(=インとアウトのバトルが成立する)コースというのが、テーマのひとつ。そのための試行錯誤を、大会直前まで続けています」と熱田氏。これまで以上の激戦が繰り広げられることに期待しましょう!

昨年からさらに増設された新観客席もオススメ!

SUGOのリニューアルに携わった熱田高輝氏によると、「今回の改修は、観客席からよりレースの模様がよくわかるようなレイアウトも心がけました」とのこと。「大坂の横側あたりなどには、昨年から新たな観客席が設けられていますが、今回はさらにふたつの丘の谷に相当する場所にも観客席が増設されています。すり鉢の底みたいな場所なので、見通しが悪いイメージもあるかもしれませんが、斜面を走るバイクの様子がよく見えますよ!」と、新しい観客席をオススメしています。

表彰台の下側にあるコンクリートの観客席をはじめ、そもそも観戦環境が充実しているスポーツランドSUGO。リニューアルにより、「あっちもいいけど、こっちも最高だしなあ……」なんて、観戦ポイントに対するぜい沢な悩みも生まれそうです。ぜひ、お気に入りの観戦エリアを探してみてください!

第3戦でとくに注目のライダーは?

序盤の2戦を終え、全日本最高峰クラスのIA1では、ホンダファクトリーチームから参戦する成田亮選手(#982)が4ヒート中3勝を挙げ、まずはシリーズランキングトップに立っています。成田選手は、スポーツランドSUGOがある宮城県在住で、ここは自身にとってのホームコース。今大会でも、年齢的には大ベテランの域に達しているとは思えない鋭さ光る走りを披露してくれることでしょう。

この成田選手を6ポイント差で追うのが、前戦ヒート2で今季初優勝を挙げたカワサキトップチームの新井宏彰選手(#331)。昨年は、ケガにより春のSUGO大会を欠場しましたが、新井選手はこれまでSUGOで優勝をはじめとする好成績を多く収めてきたライダーです

そして、開幕戦ヒート1の転倒リタイアでシリーズランキングこそトップと25点差の5番手と出遅れていますが、新井選手と同じくカワサキトップチームから参戦する小方誠選手(#2)の走りにも要注目です。昨年、SUGOで開催された3大会6ヒートで、小方選手はドライからヘビーマディまであらゆるコンディションで速さをみせ、じつに4勝をもぎ取っています。今大会で昨年に続いて両ヒート制覇を達成し、ランキング上位に食い込んでくる可能性は十分にあります。

一方、IA2は序盤の2戦を見る限り、ホンダを駆り新チームから参戦する古賀太基選手(#922)、ホンダファクトリーチームの能塚智寛選手(#828)、今季からカワサキにスイッチした小川孝平選手(#912)が、スピードや強さではやや突出した状態。今大会も、この3名を中心に優勝争いが繰り広げられることが予想されます。

そしてレディースクラスでは、昨年はこのコースでの全日本を3回とも制した畑尾樹璃選手(#4)が、SUGOでの連勝記録を伸ばせるかにも注目です。