モトクロス選手権シリーズ第5戦(HSR九州大会)/予選速報
全日本モトクロス選手権第5戦の予選やIBオープン決勝ヒート1が、今季開幕戦の舞台にもなった熊本県のHSR九州で、6月9日(土)に実施されました。ダイナミックなレイアウトも特徴のコースは、今大会のために数種類の砂を搬入しながら細部の仕様を変更。金曜日の降雨で朝イチのコースはマディで、一部区間が終日ショートカットされたものの、天候は晴れで気温は30度まで上昇し、午後には散水が必要なほどまで路面状況が回復しました。
【IA-1】
IA-1は今季、タイムアタックによる予選方式を導入。計測時間は30分間です。今大会の出走台数は22台。コースインしてからわずか5周目、開始から10分も経過しないうちに、ホンダファクトリーチームの山本鯨(#1)が1分27秒446をマークして、まずはこれが上位勢のターゲットタイムとなりました。さらに山本は、計測時間のちょうど半分が経過したころ、1分26秒903にタイムを更新しました。すると、ここまでアタックをほとんどすることなく様子を見ていたカワサキトップチームの小方誠(#2)が、計測時間が後半に入ったところでモードチェンジ。まずは1分27秒441で、山本が序盤に記録したタイムに並ぶと、そのまま翌周にもアタックを続けて、1分26秒580でトップに立ちました。
その直後、ホンダファクトリーチームの成田亮(#982)は1分27秒756までラップタイムを縮めて、この段階で3番手に浮上。成田は翌周で走行を終了しました。ちょうど同じころ、カワサキトップチームの新井宏彰(#331)が1分27秒915で4番手に。するとその3分後、ホンダに乗る小島庸平(#44)が1分27秒849で新井のタイムを上回り、4番手に浮上しました。残り約5分で小方はさらなるタイム更新を狙いましたが、1分26秒741で自身のベストに0.3秒ほど届かず。さらに山本も1分26秒932で再び1分26秒台に入れましたが、ベスト更新には至りませんでした。そして予選トップ10は小方、山本、成田、小島、新井、岡野聖(#30)、長門健一(#14)、深谷広一(#7)、星野優位(#166)、池谷優太(#793)となりました。
【IA-2】
37台が2組にわかれて10分+1周の予選レースを走り、30名の決勝進出者を決めました。A組は、ポイントリーダーの古賀太基(#922)がホールショット。これに高橋虎太郎(#72)が続きました。古賀は1周目からじわじわとリードを拡大。懸命に追っていた高橋虎太郎が4周目に転倒し、これで古賀は独走状態となりました。高橋虎太郎の転倒で、2番手には高橋虎支郎(#04)らに競り勝って順位を上げてきた小川孝平(#912)が浮上。レースが後半に入ると、大倉由揮(#46)と横澤拓夢(#32)と横山遥希(#66)と高橋虎支郎が僅差の3番手争いを繰り広げるも順位は変わらず、古賀がトップ、小川が2位、大倉が3位でゴールしました。
B組は、A組トップの古賀と同じく九州出身の能塚智寛(#828)がホールショット。熊本出身で地元チームから参戦する石浦諒(#952)と、鳥谷部晃太(#37)が続きました。レース序盤から、能塚はどんどんリードを拡大。レース中盤には、1周約1分半のコースで2番手以下より2秒以上も速いファステストラップタイムを記録し、独走でトップチェッカーを受けました。石浦も、中盤以降は単独走行となって2位でフィニッシュ。鳥谷部が3位でゴールし、レース中盤に北原岳哲(#34)をパスした大城魁之輔(#42)が4位となりました。決勝進出トップ10は古賀、能塚、小川、石浦、大倉、鳥谷部、横澤、大城、横山、北原の順です。
【レディース】
25名のライダーが、決勝のスターティンググリッド選択順位を決める3周の予選レースに臨みました。ホールショットを奪ったのは久保まな(#2)。これにランキング2番手の川井麻央(#8)とポイントリーダーの畑尾樹璃(#4)が続いて1コーナーをクリアしました。その後方では、勝股七海(#9)と安原さや(#5)を抜いて、小野彩葉(#13)が4番手に浮上。竹内優菜(#1)も小野に続き、1周目を久保、川井、畑尾、小野、竹内の順でクリアしました。
2周目、川井がミスで7番手に後退。久保はトップを守り、2秒ほどの間隔を開けて畑尾と小野と竹内が、僅差の2番手争いを繰り広げました。迎えた最終ラップ、先頭の久保が単独転倒を喫して6番手まで後退。これで畑尾がトップに立つと、後続を抑えたままゴールしました。小野を抜いた竹内が2位、小野が3位でフィニッシュ。2周目まで5番手を守っていた安原も最終ラップにミスを喫し、川井が4位、勝股が5位、久保が6位でした。