全日本モトクロス選手権シリーズ第9戦(第56回MFJグランプリモトクロス大会)/予選速報
全日本モトクロス選手権はいよいよ大詰め。宮城県のスポーツランドSUGOで、今季最終戦が第56回MFJグランプリモトクロス大会として開催され、その各クラス予選やIBオープン決勝ヒート1などが10月27日(土)に実施されました。未明から降った強めの雨により、コースはマディ。朝方はかなり薄暗い状態でした。しかし午前中に雨は止み、昼ごろから青空が見えはじめると、少しずつとはいえ路面コンディションは回復していきました。
【IA-1】
IA1は今季、タイムアタックによる予選を導入。今大会では、計測時間をこれまでの30分間から20分間に短縮して、その上位6名のみがその後に各1周のタイムアタックに挑み、1~6番手の順位は公式予選とファイナルアタックの合算タイムが少ない順とする方式が予定されていました。しかし、マディコンディションの影響でタイムスケジュール進行が大幅に遅れたことから、土曜日のIA1予選は中止。決勝日の朝に実施される公式練習の後半15分間にラップタイムを計測して、その順位で決勝のスターティンググリッドを選択することになりました。
【IA-2】
40台が2組にわかれて10分+1周の予選レースを走り、30名の決勝進出者を決めました。
A組は、6点リードのランキングトップとしてこの最終戦に臨む能塚智寛(#828)が、北原岳哲(#34)を抜いて1周目にトップへ浮上すると、内田篤基(#38)や北原をパスして2周目に2番手へポジションアップした小川孝平(#912)を引き離し、独走でトップチェッカーを受けました。小川が2位、1周目5番手から混戦の中で追い上げた横澤拓夢(#32)が3位。内田が4位で予選を通過し、僅差に迫った小林秀真(#59)が5位でゴールしました。
昨年度のIA2チャンピオンで今季はAMAに挑戦した渡辺祐介(#1)が、今大会にスポット参戦。B組の予選に臨んだ渡辺は、スタート直後からトップを走行しました。ところが、1周目に転倒して遅れました。圧倒的な速さでトップを快走したのは、ランキング2番手の古賀太基(#922)。2位の安原志(#31)を、約37秒引き離してトップチェッカーを受けました。再度転倒した渡辺祐介は、最終ラップに入るまで16番手の予選通過圏外でしたが、最終ラップにふたつ順位を上げて決勝進出を果たしました。予選トップ10は古賀、能塚、安原、小川、鳥谷部晃太(#37)、横澤、渡辺涼太、内田、平山力(#43)、小林の順です。
【レディス】
マディコンディションのため、名物の大坂はショートカット。42名が2組にわかれて、3周の予選レースに臨みました。A組は、トップに立った田端紗名(#20)と楠本菜月(#32)が、相次いで転倒。これにより1周目をトップで通過した伊藤悠利(#18)や、雨を得意とする安原さや(#5)までもが泥にタイヤを取られて転倒を喫する、波乱続きの展開となりました。2周目を先頭でクリアしたのは久保まな(#2)。しかし3周目に久保もミスして、鈴木優那(#12)がトップ、安原が2位、ランキングトップの畑尾樹璃(#4)が3位でした。
B組は、勝股七海(#9)がホールショット。畑尾を14点差で追うランキング2番手の川井麻央(#8)が続くと、1周目に川井が勝股を抜いてトップに浮上。3番手に本田七海(#3)が続きました。2周目、勝股が3番手に後退。本田が川井をパスして、トップに立ちました。迎えたラストラップ、川井はステップアップジャンプを登り切れず大きくタイムロス。この間に勝股が順位を上げ、本田がトップ、勝股が2位、菅原悠花(#14)が3位、川井が5位となりました。決勝進出トップ6は本田、鈴木、勝股、安原、菅原、畑尾の順です