2022全日本モトクロス開幕戦予選速報
2022年のD.I.D全日本モトクロス選手権は、全7戦のシリーズに。その開幕戦が熊本県のHSR九州で開催され、4月9日(土)には各クラスの予選などが実施されました。天候は、日中の気温が23℃程度まで上がる晴天。今大会前に大量の山砂を搬入しながらメンテナンスされたコースは、土ボコリの発生を抑えるため頻繁に散水作業が繰り返されました。
IA-1
24台が10分+1周のレースに出走して、決勝のスターティンググリッド選択順を決めました。オープニングラップからトップを快走したのは、今季もヤマハファクトリーチームから参戦する渡辺祐介(#4)。1周目終了時点で2番手まで浮上してきたのは、昨年のIA2チャンピオンで今季は最高峰クラスにステップアップした、ホンダのサポートを受ける大城魁之輔(#22)でした。さらに、ホンダを駆る大塚豪太(#7)が3番手、カワサキファクトリーチームの能塚智寛(#3)が4番手。一方、ヤマハファクトリーチームの富田俊樹(#2)はミスにより出遅れ、11番手からのレースとなりました。
2周目、トップの渡辺にIA1ルーキーの大城が接近。3周目には、前の周に大塚の攻略に成功していた能塚も2台に迫り、三つ巴のトップ争いが開始されました。レースが後半に入った4周目、大城が渡辺を抜いてトップ浮上。さらに能塚も渡辺に肉迫しました。そして5周目には、渡辺がペースダウンして先頭集団から脱落。大城と能塚のマッチレースになると、最終の6周目に能塚が逆転成功。能塚、大城、渡辺、大塚のトップ4となりました。5位以下は後方から追い上げてきた富田、ホンダに乗る小方誠(#5)、IA2からステップアップしてきたカワサキライダーの内田篤基(#25)、同じく最高峰クラス初挑戦でマシンもホンダにスイッチした大倉由揮(#23)、スズキに乗る星野裕(#13)、ホンダの小島庸平(#6)までがトップ10でした。
IA-2
44台が2組に分かれて10分+1周の予選レースを走り、30台の決勝進出者を決めました。A組は、IAクラス2年目の柳瀬大河(#10)がホールショット。1周目前半に順位を上げたヤマハファクトリーチームのジェイ・ウィルソン(#16)が2番手、こちらも国際A級2年目となる福村鎌(#18)が3番手、西條悠人(#7)が4番手で続きました。
しかし2周目以降、福村以下は遅れてトップ争いはマッチレースに。冷静に柳瀬の走りを観察していたウィルソンは、3周目に満を持してトップに立ちました。そしてレース後半は、ウィルソンが独走。柳瀬が2位、福村が3位、5周目に西條を抜いた鳥谷部晃太(#4)が4位、西條が5位でした。
B組は、米田海斗(#28)が好スタート。これを鴨田翔(#11)と田中淳也(#05)、小川孝平(#17)、中島漱也(#5)らが追いました。1周目、一気にポジションを上げた中島がトップに浮上。しかし2周目に中島は転倒して、6番手に後退しました。これでトップに立ったのは田中。中島と同じ場所で小川も転倒を喫したもののすぐに復帰し、鴨田に次ぐ3番手で3周目に入りました。するとこの周、中島はもう一度転倒して大きく後退。
一方でトップ争いは田中と鴨田と小川の激戦となりました。そして最後は、田中と小川のトップ争いに。ラストに逆転した小川がトップ、田中が2位、鴨田が3位でゴールしました。決勝進出トップ10はウィルソン、小川、柳瀬、田中、福村、鴨田、鳥谷部、鈴村英喜(#9)、西條、阿久根芳仁(#26)の順です。
レディース
28台がわずか3周の予選レースに臨み、決勝のスターティンググリッド選択順位を決めました。好スタートを切った小野彩葉(#4)を、ディフェンディングチャンピオンの川井麻央(#1)が1コーナー立ち上がりでパス。さらに濱村いぶき(#9)が続き、T.E.SPORTがトップ3を形成しました。しかし1周目中盤、川井と小野が交錯して小野が転倒。これで濱村が2番手に浮上し、3番手に楠本菜月(#5)、4番手に久保まな(#3)、5番手に箕浦未夢(#10)となりました。
2周目、健闘していた濱村が転倒。これで川井がリードを拡大し、楠本と久保が僅差の2番手争いを繰り広げ、箕浦が単独走行の4番手に上がりました。しかしその箕浦も、最終ラップの3周目にミスで後退しました。楠本と久保のバトルは、久保が逆転。予選トップ6は川井、久保、楠本、転倒後に追い上げた小野、2周目以降は順位を守った瀬尾柚姫(#19)でした。昨年度ランキング2位の本田七海(#2)は1周目に転倒。予選19番手から決勝に臨みます。