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全日本モトクロス第3戦のみどころ

シーズン序盤を締めくくる高速バトル!

全日本モトクロス選手権第3戦は、61日(土)~2日(日)に広島県の世羅グリーンパーク弘楽園で開催される中国大会。今季のシリーズは全8戦で、この第3戦終了後に5週間のインターバルが挟まることから、今大会が序盤戦最後の闘いというような位置づけ。よい流れをつかんで調整期間を迎えるのはどのライダーなのか、注目が集まります。

一昨年のリニューアルで、よりみどころ満載の名コースに

これまでも中国大会の開催コースに選ばれてきた世羅グリーンパーク弘楽園は、広島県南東部の人気観光地となっている尾道から、北西方向に直線距離で約30kmの山中に位置します。

このコースは、全日本屈指のハイスピードコースとして知られてきましたが、2017年の全日本開催にあわせて、良質な土砂を搬入しながら大幅なリニューアルが施され、これまでの特徴を保ちながら、よりテクニカルな要素も盛り込んだレイアウトに生まれ変わりました。そして昨年から今年にかけて、細部の仕様を変更。より安全にハイレベルなバトルが展開されるコースを目指して、進化が続けられています。全体的にはハイスピードな構成ながら、短い下りストレートからくるりと向きを変えて上りストレートを駆け上がる逆バンクのヘアピンカーブなどの低速セクションもあり、マシンのパワーからライダーの総合的な技術力まで、上位入賞には多くのモノが求められます。

もちろん、名物のラムソンジャンプは健在。現在はテーブルトップに近いデザインとなったこのジャンプを、その形状にあわせるようにマシンを左に振りながらライダーたちが跳ぶ姿は迫力いっぱい。初めての弘楽園観戦なら、このラムソンジャンプを軸としながら、コース外周に設けられたさまざまな観戦エリアでレースを楽しむのがオススメです!

観戦エリアから広範囲を見渡しやすい!

2017年のリニューアルにより、世羅グリーンパーク弘楽園はインフィールドでの観戦が禁止されましたが、その代わりとしてコース外周に観戦ポイントが追加されました。山を切り拓いてつくられたこのコースはアップダウンが豊富ですが、外周路の多くはコースよりも高い位置にあり、コースを広めに見渡しながら観戦できます。

弘楽園には、ラムソンジャンプ以外にも攻略にテクニックを求められる多彩なジャンプがあり、傾斜のあるストレートでの加速や減速も重要な勝負ポイント。コースを広く見渡せる場所で観戦すれば、勝負の瞬間を見逃すことがありません。ラムソンジャンプと1コーナーの周辺はとくに人気の観戦エリアで、迫力ある走りを観戦できる一方で、どうしても混雑しがち。ゆったり観戦したいなら、最終コーナー側などに歩いてみるのもオススメです。

3戦でとくに注目のライダーは?

2戦までを終え、全日本最高峰クラスのIA1では、ホンダファクトリーチームから参戦する成田亮選手(#114)がランキングトップに立ち、これを開幕戦の両ヒートで勝利を収めたチームメイトの山本鯨選手(#400)が1ポイント差で追う状況。さらに、ヤマハ系プライベーターの星野優位選手(#166)が、トップと5ポイント差のランキング3番手で続いています。

ドライコンディションとなった昨年の中国大会では、成田選手が両ヒートで優勝争いに加わり、ヒート1で優勝、ヒート22位。かつてこのコースに苦手意識があるとされた成田選手ですが、2017年のコースリニューアル後はそれを払拭する走りを披露しています。一方で山本選手は、昨春の大会では優勝争いに加わりながらも両ヒート3位。今季第2戦はケガの影響で7位と4位に終わりましたが、3週間のインターバルでコンディションが改善されていることが予想され、見逃せない存在となりそうです。

ファクトリーマシンを相手に奮闘する星野選手は、昨年の中国大会ではヒート1こそ転倒により15位でしたが、ヒート2では序盤から優勝争いに加わって4位。今季は4ヒートのうち3ヒートで表彰台に上がっており、この大会でも表彰台登壇の期待が集まります。

そして、このコースで注目しておきたいもうひとりのIA1優勝候補が、カワサキトップチームから参戦する小方誠選手(#4)。昨秋のケガによる影響で今季開幕戦こそ低迷しましたが、第2戦ヒート1で今季初優勝を挙げてトップと17点差のランキング4番手まで浮上してきた小方選手は、この弘楽園で過去2年間の4ヒートで3勝をマークしてきました。相性のよい弘楽園で、今年もキレのある走りを披露してくれることが期待されます。

 

IA2は、第2戦までの段階で横山遥希選手(#386)の速さが光っています。スタートで大きく出遅れた第2戦ヒート1では、優勝を平田優選手(#81)、2位を大倉由揮選手(#36)に譲りましたが、それ以外の3ヒートで勝利を収めています。

10点差で横山選手を追う平田選手、あるいは16点差でランキング3番手につける大倉選手らが、どのように横山選手のスピードに対処していくのかも注目のポイントです。なおこの第3戦には、2016年限りで全日本モトクロス選手権フル参戦から引退して、昨年はアジアモトクロス選手権チャンピオンに輝いた田中教世選手(#85)がエントリーしています。

JMX観戦達人のちょい技

「道路環境整備により、とくに南側からのアクセス性が向上」

町から離れた山中に位置する世羅グリーンパーク弘楽園へは、クルマかバイクでのアクセスが一般的。南側の瀬戸内方面からは、8年ほど前に尾道自動車道が開通したことにより、世羅の中心まで山陽道のジャンクションからスムーズに到着できるようになりました。ちなみに現在は、世羅ICから北側の吉舎ICまでが開通したことで中国自動車道とも接続され、世羅の町中には北側からもアクセスしやすくなっています。

大会を土日とも観戦するなら、この道路を有効活用して、南側の尾道や福山、北側の三次などに宿を確保するのもオススメ。大会2週間前の段階で三次のホテルはどこも満室のようですが、尾道や福山なら空室が発見できます。とくに尾道は、情緒豊かな坂の街としても知られ、山の斜面に住宅や寺院が密集して独特な景観を形成した観光市街。海の幸や尾道ラーメンなどの美味も多く、土曜日の夜も楽しめますよ!

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