全日本モトクロス最終戦決勝
朝に小雨が降って焦りましたが、今季最終戦の決勝日は曇りで、一時的に薄日が差す天候。前日の予選日はマディで、大幅なショートカットにより状態の回復を図ったコースは、夜遅くまでの整備による効果もあり、午後にはほぼベストコンディションとなりました。IA両クラスはフルコースを使用。IA2とレディスクラスでは、見ごたえある優勝争いが繰り広げられました!
決勝レースのダイジェストレポートと活躍したライダーの声をお伝えします。
IA-1ヒート1
ホールショットはAMA帰りの富田俊樹(#718)が奪うも、スポット参戦した世界選手権MX2ライダーのミッチ・エバンス(#143)がすぐにトップへ浮上し、独走で優勝。富田は単独2位でした。成田亮(#114)が意地の走りで山本鯨(#400)とのバトルに競り勝ち、タイトル決定はヒート2へ!
●優勝 ミッチ・エバンス(#143)
日本に招いてもらって、とても感謝しています。みなさんがとても親切かつフレンドリーに接してくれて、日本が大好きになりました。スポーツランドSUGOのコースも、素晴らしい環境だと感じています。
●2位 富田俊樹(#718)
もうちょっとミッチに喰らいつきたかったのですが、簡単にはいきませんでした。でもスタートだけは勝てたので、ヒート2も決めます。タイトとかテクニカルとか、日本のコースにも難しさはありますが、ミッチのように速いライダーは簡単に勝つので、日米によるコースの差は言い訳になりませんね。
●3位 成田亮(#114)
ケガをした状態でのレースですが、3位なので悔しいです。どんな状況でもトップを目指すのがプロだと思うので……。家族や大事な友人、スポンサーの方々そして多くのファンと、たくさんの応援があるので、ヒート2も最後まで走り切ります!
IA-1ヒート2
ホールショットは安原志(#45)。3周目に富田俊樹(#718)、翌周にミッチ・エバンス(#143)に抜かれてからも、レース後半まで3番手を守りました。レースは、再びエバンスが独走して優勝し、富田が単独走行の2位。安原を山本鯨(#400)がパスして、新チャンピオンとして表彰台に!
●優勝 ミッチ・エバンス(#143)
日本とレース、そしてコースや450ccクラスのホンダファクトリーマシンを、とても楽しむことができました。そして、このレースでシリーズタイトル獲得を決めた“Yamamoto”におめでとうと言いたいです。応援してくれた日本の方々に感謝しています。
●2位 富田俊樹(#718)
ヒート1とまったく同じような展開で、また負けてしまいました。でも今季最後のレースでヒート1に続いてホンダ勢でワン・ツー・スリーを達成して、ホンダの強さを証明できたのはよかったと思います。また来年も応援よろしくお願いします!
●3位 山本鯨(#400)
昨年の最終戦でとても辛い体験をして、その光景を目の前で見ていた方々が今回も大勢来場していると思いますが、今日はとてもよい日になりました。今季は毎戦が山場でした。やはり全日本のIA1もレベルは高く、厳しいレースが続きましたが、みんなに支えられてタイトルを獲れました。感謝しかないです。
IA-2ヒート1
序盤は鳥谷部晃太(#37)とスポット参戦したAMA選手の渡辺祐介(#110)による先頭争い。ここで先行した渡辺が、一時は5秒ほどリードしましたが、終盤に平田優(#81)が接近。しかし最後は渡辺が突き放しました。ポイントリーダーの横山遥希(#386)が4位、大倉由揮(#36)が5位で14点差!
●優勝 渡辺祐介(#110)
サンキューソーマッチ……って、英語のことには触れないでください。AMAの最終レースでケガしてしまい、1ヵ月くらいバイクに乗れずにいましたが、今大会に向けて平田選手や鳥谷部選手とも一緒に乗り込んで、準備をしてきました。ヒート2も引き続き頑張ります。
●2位 平田優(#81)
応援ありがとうございました。終盤に渡辺選手まで迫りましたが、若い力には勝てなかったです。とはいえ勝つためにレースをしているので、2位という結果ではまるで満足できません。ヒート2で勝利するためにあと必要なのは、気合いですね!
●3位 鳥谷部晃太(#37)
好スタートから一度はトップに立ったのですが、渡辺選手と平田選手が速くて抜かれてしまい、後半は自分もちょっとタレてしまって追いつくことができず、勝負に持ち込むことさえできませんでした。ヒート2もしっかりスタートを決めて、次こそ勝ちたいと思います。
IA-2ヒート2
レース序盤から、トップの横山遥希(#386)を渡辺祐介(#110)が僅差でマーク。横山と渡辺のバトルはレース中盤に激しくなりはじめ、この間に大倉由揮(#36)も両者に接近。最後は三つ巴のバトルとなり、最終ラップで先行した渡辺が優勝。2位の横山が初めての年間タイトル獲得!
●優勝 渡辺祐介(#110)
序盤は横山選手が速くて、後方でラインを見るなどして戦略を練っていました。横山選手を抜いてからペースを上げられず、最終ラップまで接戦となりましたが、最後は応援を力に変えて勝つことができました。ちょっと情けない1位になってしまい、すいません。
●2位 横山遥希(#386)
ヒート1はプレッシャーでカタくなってしまい、不本意な4位に終わったので、今年最後のレースだし、思いっきり走ろうと決めていました。シーズン後半は大倉選手も調子を上げてきて、勝てない時期があって苦しかったですが、チャンピオンを獲得できてうれしいです!
●3位 大倉由揮(#36)
ヒート1で転倒して点差が拡大してしまいましたが、最後まで諦めずに走ろうと誓っていました。予選やヒート1でマシンの調子が悪く、夜遅くやヒート2のスタート直前までチームに整備していただき、最後くらいカッコいいところを見せて恩返ししたかったのに、それができなくて悔しいです。
レディスクラス
初タイトルに王手をかけた本田七海(#6)がホールショット。レース序盤に5秒ほどのリードを築きました。中盤、久保まな(#5)と川井麻央(#2)を次々に抜いて2番手に浮上した竹内優菜(#4)が、本田に追いついてトップに浮上。竹内が優勝し、本田は2位でチャンピオン決定!
●優勝・竹内優菜(#4)
目指していたのはチャンピオンなので、優勝したのに今年のレースで一番悔しい気持ちです。でも、本田選手を「おめでとうございます」と祝福したいと思います。終わり良ければ総て良しではないですが、最後は勝って締めくくれたので、来年につながると思います。
●優勝・本田七海(#6)
チャンピオンになるまでに、すごい時間がかかってしまいました。お待たせしてすいません。レース前はとても緊張していましたが、最後はもう一度勝ちたいとも思っていました。やっぱり緊張してカラダの動きが悪く、2位で終わってしまい悔しいですが、初めてのチャンピオンなのでうれしいです!
※詳しいレポートは、レース開催翌日午前中にアップされるMFJオフィシャルサイトをご覧ください。