2019ウィメンズモトクロス世界選手権Rd.2 ポルトガル
2019年、ウィメンズモトクロス世界選手権に参戦する畑尾樹璃選手。
そんな畑尾選手の第2戦ポルトガルGPに密着しました。
開幕戦を21位/31位と、ノーポイントで終えた畑尾選手。第2戦までのインターバルを有効に使い、充実したトレーニングと乗り込みが出来たようで、今回はポイント獲得と上位進出に期待。
ポルトガルGPのコースは、ハードパックで日本人向きながら、いたる所に大きなジャンプがあり、さらには強烈なアップダウンを備えた難コース。
初めてこのコースを走る畑尾選手は、公式練習、予選と、徐々にコースに適応していきますが、やはり大きなジャンプはクリアできない所もあり、不安を抱えたまま決勝を迎えます。
ヒート1
29台でスタートしたヒート1、まずまずの出だしを見せた畑尾選手は、1コーナーを15番手で通過。
さらに、1周目終盤には順位を12番手まで上げ、オープニングラップをクリア。
決勝まで飛ぶことが出来なかったジャンプにも積極的にチャレンジする攻めの姿勢を見せます。
その後、中盤以降も順位をキープし、さらなる上位進出が期待されましたが、スタート直後に転倒した、ランキングトップのVerstappenらの追い上げに後半苦戦し、最終的には15位でチェッカーを受けました。
参戦2戦目にして、初ポイント獲得。
ヒート2
ヒート1同様、12番手でスタートした畑尾選手。
まわりのライダーもタイムアップを図る中、ヒート1よりも2秒近くタイムを縮め、さらなる上位進出を狙います。
15分+1周を1ヒートの全日本レディースとは違い、20分+2周を2ヒートと、長丁場の戦いとなるウィメンズモトクロス世界選手権。
後半はさすがに疲れが見えますが、それでも終始3台によるバトルを続け、真後ろにつけながら最後までかわすことは出来ませんでしたが、最終的にはヒート1を上回る14位でのチェッカーとなりました。
ヒート1 15位 ヒート2 14位 総合14位
ポイントランキング 21位(第2戦終了時)
畑尾選手のコメント
今回、両ヒート共にポイントを獲得することができて、正直ホッとしています。
でも、ヒート2も最後までバトルを続け、もう少しで抜けるという状況でしたので、今は抜けなかった悔しさのほうが大きいです。
たくさんのスポンサー様や、応援してくださる方々のおかげで今年は世界選手権に参戦できています。
完全なプライベート参戦ですので、体制面できつい事もありますが、負けずに頑張り、まずはレースでトップ10、そしてランキングもトップ10入りを目指します。
総 括
今回、初めて世界選手権にチャレンジする畑尾選手を取材させていただきましたが、レースに参戦する体制としては厳しく、バイクを洗車する洗車機もないような状態でした。
パドックもキャンパーとマシン1台のみ。バナーなどもなく、閑散とした印象を受けました。
レースに慣れる事と同時に、参戦体制も充実させることができれば、今後さらなる成績アップが望めるのではというのが、今回取材した中で感じた事です。
畑尾選手のオフィシャルサイトでは、参戦資金の寄付を募っていますので、興味のある方は是非どうぞ→こちら
ちなみに、ヒート2で最後まで順位を争った、12位のKeller選手は畑尾選手の向かいのパドック。13位のBorchers選手は、すぐ隣のパドックという巡り合わせ(笑)
ライダー同士も仲が良く、レース後も語り合う姿を見て、世界選手権への適応力を見たような気がしました。