2021年のD.I.D全日本モトクロス選手権シリーズは、第5戦の中止により全6大会でのシリーズに。広島県の世羅グリーンパーク弘楽園を舞台とした第2戦中国大会(5月上旬から延期)が今季最終戦となり、11月27日(土)に各クラスの予選などが実施されました。朝方に小雨が降り、路面は適度に水分を含んだ状態。最高気温は9度で、朝夕はかなり冷え込みました。
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24台が10分+1周のレースに出走して、決勝のスターティンググリッド選択順を決めました。ホールショットは、ホンダサポートライダーでポイントリーダーの山本鯨(#1)。これに、同じくホンダを駆る小方誠(#4)が続きました。
スタート直後の大混戦がやや落ち着いた段階で、3番手は前戦でランキング3番手に後退したヤマハファクトリーチームの渡辺祐介(#3)、4番手はヤマハに乗る星野優位(#8)、5番手はわずか1ポイント差のランキング2番手につけているヤマハファクトリーチームの富田俊樹(#2)。ここから星野は順位を落とし、2周目にはやや出遅れていたカワサキファクトリーチームの能塚智寛(#5)が、5番手に順位を上げました。
3周目の段階で、上位勢は山本、小方、渡辺、富田、能塚のオーダー。6番手の星野は、ここから完全に遅れました。4周目には、上位5台の間隔がそれぞれ3~4秒に拡大。しかし5周目になると、山本がリードを保つ一方で、小方から能塚までの差は詰まりました。6周目、山本はさらにリードを広げ、能塚は富田に肉迫。そして迎えた最終ラップの7周目に、能塚が富田をパスして4番手に浮上しました。その直後、2番手を走っていた小方が転倒。これで小方は5番手に後退し、山本がトップ、渡辺が2位、能塚が3位、富田が4位、小方が5位でゴールしました。6位以下は星野、池谷優太(#11)、安原志(#19)、星野裕(#12)、道脇右京(#14)までがトップ10でした。
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38台が2組に分かれて10分+1周の予選レースを走り、30台の決勝進出者を決めました。A組は、柳瀬大河(#34)がホールショット。これを池田凌(#9)、スポット参戦の田中雅己(#48)、ランキングトップの大城魁之輔(#2)が追いました。1周目、田中が池田を抜いて2番手に浮上。2周目には柳瀬が3秒ほどにリードを広げ、田中と池田と大城が2番手争い、さらに3秒ほど間隔を開けて近藤雄紀(#38)、鳥谷部晃太(#35)、川上龍司(#7)が5番手争いを繰り広げました。そしてここから大城が、4周目に池田、6周目に田中をパス。レースは7周でチェッカーとなり、柳瀬がトップ、大城が2番手、田中が3番手、池田が4番手、5周目に近藤を抜いた鳥谷部が5番手となりました。
B組は、真野凄輪(#19)がホールショット。西條悠人(#5)とケガからの復帰レースとなったランキング2番手の内田篤基(#4)が続くと、まずは内田がトップに立ち、これを鈴村英喜(#15)が僅差で追いました。3番手には、スタート直後の5番手から追い上げた大倉由揮(#6)が浮上。2周目以降、内田は少しずつ順位を下げ、トップに立った鈴村を大蔵が追い、3番手には中島漱也(#10)が上がりました。5周目、大倉が鈴村を抜いてトップ。翌周には、鈴村の背後に1周目は9番手だった森優介(#22)が迫りました。そして最終ラップで、森と中島が鈴村をパス。大倉、森、中島、鈴村、西條の順でゴールしました。決勝進出トップ10は柳瀬、大倉、大城、森、田中、中島、池田、鈴村、鳥谷部、西條の順です。
レディース
28台がわずか3周の予選レースに臨み、決勝のスターティンググリッド選択順位を決めました。好スタートを切ったのはランキング4番手の久保まな(#3)。これをポイントリーダーの川井麻央(#1)とランキング3番手の小野彩葉(#4)が追いました。ランキング2番手の本田七海(#2)は出遅れ、7番手からのレース。1周目、久保と川井は僅差のトップ争いを繰り広げました。
2周目前半、川井が久保をパスしてトップに浮上。小野が3番手をキープし、瀬尾柚姫(#12)や赤松樹愛(#15)を抜いて本田が4番手に上がりました。迎えた最終ラップ、久保は粘りをみせてトップの川井を猛追。しかし川井が冷静に制してトップ、久保が2位でゴールしました。最後に小野をパスした本田が3位、小野が4位、瀬尾が5位、赤松が6位でゴールしています。